心を耕す子ども時代の感動体験

 新緑の初夏からあじさいが咲き誇る梅雨の時期へと季節が移り変わってきました。雨で洗われた山々の緑が鮮やかです。休み時間に校庭へ出ると、「テントウムシを見つけた!」と喜ぶ子、家族に持って帰るのだと草花を摘んで花束にする子などに出会います。3年教室では、モンシロチョウが孵化しました。令和4年度に国立青少年教育振興機構が実施した子どもの自然体験に関する調査によると「チョウやトンボ、バッタなどの昆虫をつかまえたことがあるか」という質問に、全体の3割の子どもが「ほとんどない」と答えています。昔とは、子どもたちを取り巻く環境や生活も変化し、本物の自然や社会の中で直接体験する機会が減ってきていると言われます。 

6年生の修学旅行は好天に恵まれ、美しい日の出を見ることができました。オレンジ色の太陽が見えた瞬間、固唾をのんで待っていた子どもたちから歓声があがりました。また、鳥羽展望台の雄大な海の景色に圧倒されました。5年生の野外活動(京丹波)では、子どもたちが話し合い、新たなプログラムとして、野外炊飯に挑戦しました。自分たちでかまどを作り、薪で火を燃やして炊いたごはんの味はきっと忘れられない味になったと思います。夜のキャンプファイヤーも思い出に残る楽しいものでした。

この京丹波町では、様々な自然体験、社会体験をするフィールドがたくさんあります。身近な自然や出来事に子ども自ら五感を働かせて得る感動体験を積み重ねることによって、豊かな人間性や社会性を育んでいきたいと思います。

                            校 長  日下部 正登