3年社会 昔の道具を使ってみよう!

 1月31日(金)に、3年生が社会科の時間に昔の道具を使う学習を行いました。使い方のレクチャーは、吉田地域講師にお世話になりました。

 まずは、わら打ちです。藁草履や藁靴など、様々な用途に用いられる藁を叩いて柔らかくする作業です。柔らかくすることで、いろいろな製品に加工しやすくなるのです。藁束を回転させながら、藁打ち木槌(通称:てんころ槌)の重みを利用して、まんべんなく叩くことを意識しました。

 次に、洗濯板と洗濯石けんを使って洗濯を行いました。本当なら、井戸水をつるべで汲み上げたいところですが、三和学園に井戸はないので解説だけ行い、水道水を使いました。

 いよいよ洗濯板を使います。石けんを板にこすりつけるのですが、板の上下を考えないといけません。石けん水が板に長くとどまるようにするには?とグループで考えました。結論、洗濯板の溝が「U」になるようにセットすればよいことに気付きました。冷たい水にひるむことなく、洗濯物がきれいになるまで洗いました。

 洗濯で冷えた手を温めるには…そう、火鉢です。子どもたちは、温かい火鉢に手をかざしたり、陶器でできた本体をさわったりして暖を取りました。

 先ほどの洗濯の際、足先を濡らした児童がいました。中には、靴下までビチャビチャになった児童もいました。ここで、行火あんかが登場。子どもたちは、「あったか~い。」と言いながら冷えた足を温めていました。

 体が温まると、行火の構造が気になってきました。そこで、毛布をめくってみると…。

 毛布の下には、丈夫そうな木枠があり、その中から陶製の火屋ほやが現れました。火屋の中には、小さな火鉢がありました。

 この火鉢に炭火や豆炭まめたんを入れて、手足を温めるのが行火です。持ち運んで使ったり、置炬燵の中に入れたりして使いました。

 火屋には謎の穴が空いています。何のための穴かと問われて、首をかしげる子どもたち…。正解は、「火屋の上にやけど防止用の座布団を固定させるためのひもを通すため」でした。火屋の上部は、高温になるので、誤ってやけどしないよう、小さな座布団を乗せ、ひもで固定します。そのひもを通すための穴、ということでした。イメージとしては、下の写真のような感じでしょうか?

 さて、火鉢にも行火にも、木炭が使われています。山の木を切り出し、炭焼き小屋へ運んで乾燥させてからが、木炭作りのスタートです。この木材を焼いて木炭にしていくのですが、普通に焼くだけでは燃え尽きてしまいます。そこで、蒸し焼きにします。低酸素状態での加熱で、水蒸気やガスが気化し、木材が黒く炭化します。この炭化した物が木炭なのです。

 昔は、生活と自然とが密接に関係していました。昔の道具を使う中で、そうしたことが分かった1時間でした。また、昔の人の知恵や創意工夫にも感心させられました。

 吉田先生、道具の運搬や準備等お世話になり、ありがとうございました。

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