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 昨年度に閉校した網野高校間人分校から、数百冊の本を譲り受けました。そのほか、京都府立図書館や退職・転勤された先生方からも多くの本をいただいています。発売直後の新しい本というわけではありませんが、長く語り継がれる名作や話題書もあります。聞いたことはあるけど読んだことは無かった・・・・・・という1冊 と出会えるかも!? 

 たくさんの本を手に取ってもらいやすくするため、1-2棟間の渡り廊下の「館外文庫」を移動し、このたび 移管図書専用の新着図書コーナーに改装しました。少しずつ追加していくので、いろいろと手に取ってみてください。

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「本の場~地域を図書館が立て直す~」は、2022年度にスタートした出版・図書館・教育関係者によるWebセミナー(ウェビナー)です。8月は毎週(全4回)で「『ウィキペディアタウン』が繋ぐ地域と図書館の可能性」特集が組まれ、メインの話題として京丹後市でのオンライン百科事典Wikipediaに地域の記録を残し活用する取組が取り上げられました。第2週目となる8月11日のウェビナー「本の場⑩Wikipediaとウィキペディアタウン~教育活動への展開~」では、地域の取組にも関連する本校の取組を紹介し、その発表の書き起こし抜粋編が公式サイトで紹介されていますので、ぜひ御覧ください。

ウィキペディアタウンとは、図書館にある本や公式Webサイト等の地域情報をもとに、オンライン百科事典Wikipediaを編集し、地域の歴史や文化を広く世の中に発信する活動です。京丹後市では、こうした活動のためのイベントが、民間ボランティアedit Tangoによって全国屈指の頻度で開催されています。

本校では、2019年に琴引浜ガイドシンクロ様が主催するウィキペディアタウンに当時の久美浜高校2年生8名らが参加したことをきっかけに、地域探究学習や情報リテラシーを学ぶ教材として、適時Wikipediaを活用してきました。その取組は全国の先進的な図書館活動を顕彰するLibrary of the Year(NPO知的財産イニチアシブ主催)を全国で初めて学校図書館単館で受賞したきっかけともなったものでした。今回のウェビナーでは、当時の久美浜高校の課外活動での取組や、現在の丹後緑風高校久美浜学舎での授業での取組を紹介しました。

【在校生のみなさんへ】

くみこう図書館では、丹後地方で開催されるウィキペディアタウンの参加案内のほか、昼休みや放課後のワークショップとしてWikipediaを編集する適切な方法をレクチャーしています。興味があれば、気軽に学校図書館司書に相談してください。

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 新型コロナ禍で様々な学会やイベントがオンライン仕様となっている今年、久美高図書館ではこの状況を利用して、11月いっぱいオンラインで開催された第22回図書館総合展のフォーラムや関連動画の数々を、昼休みや放課後に中継していました。
 図書館総合展は、図書館とともにすすめるまち・教育・情報の未来をテーマに、全国の先進的かつ優れた取組事例を交流するもので、なかには高校生の探究活動や大学生が中心となった読書企画などもありました。



 名作とよばれる宮沢賢治や坂口安吾の作品で遊ぶゲーム「BookMokku~宮沢賢治編~」や「Lucky Dip〜説明文編〜坂口安吾『堕落論』」(図書館ゲーム部)では朗読を楽しみ、高校生から高齢者まで多様な人々が繋がり地域の歴史が拓かれた「道端の牛乳瓶 ~時を超えて開かれる歴史~」(指宿市立図書館・図書館レファレンス大賞審査動画)では、しんみりと感動に浸りました。また、大阪の私立清教学園中・高等学校の探究学習授業と学校図書館の一日を追った「リブラリアの一日」では、規模の大きく違う他地域の高校の授業や学校図書館の様子に興味深そうに見入っていました。
 このほか、久美高図書館にも3冊の著作がある作家・額賀澪氏と埼玉県の学校図書館司書が対談した「スイッチインタビュー 額賀澪(作家) × 木下通子(学校司書)」(埼玉県の学校司書が選んだイチオシ本)や、「「ポプラディア第三版」の現在、全部見せます! 」(ポプラ社)など、なじみのある本や話題には、とくに興味深そうに足を止める生徒がいました。
 ふだん意識することの少ない、様々な社会のつながりやひろがりを感じとり、これから歩んでいく社会について、思い巡らせる機会となっていれば嬉しいです。

 丹後地方の高校では、7校に1名ずつの学校図書館司書がいます。本を介して生徒のみなさんの読書や学びを指導する学校図書館司書の悩みの種は、いつの時代も「学校図書館に来ない生徒はどんな本を読んでいるのかな?」というあたり。そうした課題解決とスキルアップのため、学校司書は毎年定期的に、勤務校で人気の本や受けた資料相談、授業支援などについて情報を交流したり、相談しあって、よりよい図書館づくりや読書支援の方策を自校に持ち帰る研修会を行ったりしています。
 この司書部会丹後ブロックでは、昨年度1年間をかけて「読書に導くフローチャート」を制作しました。フローチャートのテーマは、高校生に大人気のラノベやゲームからイメージした「ファンタジー職業」。魔方陣のレイアウトは峰山高校弥栄分校の吉田司書が、本の分類キャラクターイラストは網野高校(当時)の河﨑司書がデザインし、各分野の本に導くキーワードやキャラクター分析のオススメメッセージは、丹後の学校司書7人全員で検討しました。久美浜高校の司書・伊達は、おもに4類・魔法使いタイプと9類・勇者タイプの人へのオススメメッセージを書いています。
 カラー心理テストの本を参考にしたスタート位置は、「好きな色」から。その日の気分によって、スタートが変わることもあるでしょう。その日の気分でチャートをたどってみて、その日のあなたにぴったりの本を見つけてください。
 このファンタジー職フローチャートは、1棟2階渡り廊下の掲示板などに掲示しています。