9.衝動的に動いてしまうんだ


小学校1年生のIさんは、とても元気で毎日張り切って学校に登校しています。朝の会では先生がいつもお話をしてくれます。今日も先生がお話を始めました。
「みんな元気ですか。昨日は、」「あんな、昨日○○でおもちゃ買ってもらった。ブロックで車作った。それから・・・」「Iさんちょっと待って、先生が今お話をしているからね。皆さん、昨日は子ども、」「子どもの日やろ。知ってる知ってる。ドラえもんを見た。それで・・・」と、先生の話が終わらないうちにすぐ話し出してしまうIさんです。
 担任の先生は、そのたび話が中断されるので「今、先生が話しているでしょう。あとで聞かせてね。」と、Iさんを注意します。国語や算数などの勉強でも、先生の話や質問の途中にすぐ話しかけてしまい、何度も注意を受けます。


このように衝動的な様子が見られる子どもがいます。

  話が終わらないうちに出し抜けに答えてしまう。

  他の人がしていることの邪魔をする。

  順番が守れない。

  我慢できず、かんしゃくを起こしてしまう。

 これらの「子どもの様子」「考えられる要因」「支援の手立て」を考えると次のページのようになります。

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目  次 はじめに 構成と使い方

第1部
1.聞くことが苦手 2.うまく話せない 3.読むことが苦手 4.うまく書けない
5.計算が苦手 6.文章題が苦手 7.まわりが気になって 8.わかってるんだけど
9.衝動的に動いてしまう 10.人との関係が 11.コミュニケーションが 12.なにか気になって
・不器用な子ども ・行動上の問題

第2部
・学校体制 ・学校を支援するシステム ・宇治市における取組

第3部
・精神科医から ・小児科医から ・作業療法士から ・臨床心理士から
・保護者から ・保護者の手記 ・Q&A