6.文章題が苦手なんだ



  Fさんは小学校3年生です。お話をするのは得意でよく発表もします。一つ一つの計算も正確にします。けれども、算数の文章題を解くのは大変苦手です。「クラスでれんげをつみにいきました。教室にかえって8つの花びんに分けると、どの花びんも6本ずつになりました。れんげを何本つんできたのでしょう。」という問題を考える時も上手に読めるのですが、どう解いたらよいかわかりません。とうとう最後は、問題に書いてある数字を適当につかって「8+6=14」と立式してしまうので正解になりません。 間違いが続くので、だんだん算数が嫌いになってしまいました。



 このように推論することに苦労している子どもがいます。

   文章題がわかりにくい。

  図形問題がわかりにくい。

  大きい小さい、多い少ないがわかりにくい。

  単位を理解することが難しい。

 これらの「子どもの様子」「考えられる要因」「支援の手立て」を考えると次のページのようになります。

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目  次 はじめに 構成と使い方

第1部
1.聞くことが苦手 2.うまく話せない 3.読むことが苦手 4.うまく書けない
5.計算が苦手 6.文章題が苦手 7.まわりが気になって 8.わかってるんだけど
9.衝動的に動いてしまう 10.人との関係が 11.コミュニケーションが 12.なにか気になって
・不器用な子ども ・行動上の問題

第2部
・学校体制 ・学校を支援するシステム ・宇治市における取組

第3部
・精神科医から ・小児科医から ・作業療法士から ・臨床心理士から
・保護者から ・保護者の手記 ・Q&A