学校生活

 

 令和5年3月19日(日)、東京都立日比谷高校において第6回中高交渉コンペティションが開催されました。

 このコンペティションは、学習指導要領「公民」において示される、合意形成や社会参画する力を育成するため、社会的な見方・考え方を働かせて社会的事象について考察するものです。また、紛争解決や合意形成する力を育成するため、アメリカ全土のロースクールではほぼ必修科目となりつつある「交渉学」の考え方や技能を身に付けることを目標としています。

 莵道高校では、有志4名の1チームが参加しました。参加生徒は、交渉スキルである「交渉の7つの指針」について、参考文献として提示された『ハーバード流交渉術』を読み理解を深めていきました。交渉テーマは「運送に関する商取引」であり、2024問題と呼ばれる運送・物流問題、ドローンや自動運転の活用に向けた技術・制度面での課題、AIやビッグデータ活用による創造的なアイディアなどについて、各自で調べたことをミーティングで発表し、意見交換を重ねて論点化をすすめていきました。交渉の指針には、「立場でなく利害に焦点を合わせる」「双方に有利な選択肢を考える」「最善代替案(BATNA)を用意する」などがありますが、内容を理解することと活用することは異なることを実感したようで、以前コンペティションに参加した先輩や教員を巻き込んで模擬戦を行うなど、とても意欲的に取り組みました。

 当日は、福井県立若狭高校と対戦しました。多くの提案を行うとともに、相手の主張を聞き、よりよい合意形成に向けて努力しました。結果として、3位入賞を果たすことができました。参加生徒たちは、「やればやるほど面白くなった」「もっと、他の方法で提案や解決策を提示できた」「とっても達成感があった」などと話していました。