学校生活

 

 今年度の芸術祭は感染対策を十分に行いつつ、芸術科各学年と、文科系部活動が校内の各所で展示・演奏を行いました。芸術祭は、自分の作品や他者の作品を鑑賞することで、生涯にわたって芸術を愛好する心情を育てる教育の一環として実施しています。

 今年度も引き続き、コロナ禍の下で限定的な公開になってしまいましたが、各生徒が作品を発表するにあたり、より鑑賞者に関心を持ってもらうための工夫が凝らされていた、充実した芸術祭になりました。

 例えば音楽選択者1年の演奏は複数グループに分かれ、それぞれ異なる曲と、楽器を選択して演奏しました。グループ間で練習プランを話し合い練習を繰り返すことで、次第に個々の音が一つになり、曲にまとめ上げられていく過程は、音を表現する科目ならではの体験でした。

 美術選択者1年の作品は、色や形の一つ一つに試行錯誤の密度を感じました。何もないところからどのようなプランを立て、それをどのように形にしていくか、それら全てを生徒自身が創意工夫して創り上げていくことで、唯一無二の作品が出来上がっていると思います。

 書道選択者1年の作品では、同じ文章を選んだ生徒の中でも、画面の中の構成や字の書き方をそれぞれが意図を持って書かれていることにより、全く異なる作品に仕上がっています。更に、その工夫点が文章で書かれており、それを読むことで、より理解を深めながら鑑賞することができました。

 また、2年芸術選択者の音美書横断課題として取り組んだ映像作品や、3年生・総合的な探究(美術)の、購買部を対象にした空間デザイン作品群、そして文化系部活動の力作展示など、それぞれ見どころたっぷりな作品が校内にズラリと並びました。生徒達は、学内のさまざまな場所を回り、じっくり真剣に鑑賞していました。

 以上が簡単にはなりますが、今年度の芸術祭の紹介になります。今後もより多くの方々に作品にふれて頂ける機会となるよう、更に工夫を重ねていこうと考えています。