学校生活

 

 学校林に設置しているセンサーカメラは、24時間ずっと動物の写真を狙っています。そうやって撮影された写真を確認するとき、注目するポイントの一つが撮影時間です。写真の撮影時間はそのまま動物が活動している時間になるわけで、動物の種類によって様々な時間に撮影されます。

 野生動物の活動時間というと、多くの方は「夜」だと考えているのではないでしょうか。たしかに、実際に動物が撮影されるのは夜間が多いです。ですが、明るい時間帯に撮影されることだって普通にあります。特に、昼行性であるニホンリスや鳥類は、基本的に明るい時間にしか撮影されません。逆に、テン、ハクビシン、アライグマ、ネズミ類あたりは夜間に撮影されることがほとんどですね。ニホンジカ、アナグマ、イノシシ、タヌキなんかは昼でも夜でも撮影されます。

 昼行性とか夜行性とよく言いますが、哺乳類に限って話をするなら、たしかにムササビやコウモリ類など、夜にしか活動しない種類はいます。同様に、ニホンリスなど主に明るい時間に活動する種類もいます。しかし、ニホンジカをはじめとする多くの種類は、実は昼行性でも夜行性でもなく、自分達が活動しやすい時間に活動しているのです。学校林のように人里近い場所では、明るい時間は人間が活動しているので、動物達は主に夜に活動しているというだけなのです。そんな動物の活動時間に注目するのも、なかなか面白いですよ。