創造性を育む、ある日の学校図書館。

 学校図書館は、生徒の皆さんの独自研究や創造性の発達をサポートするために、材料となる多種多様な本や資料と、生徒達が考えついたことを形にしてみるための手段をできるだけ用意しています。
 そんな学校図書館で、11月のある日の放課後、3人の生徒が、学校図書館にある本やアイテムで学びを楽しむゲームを考案し、実践していた事例を紹介します。
 まず、1人が学校図書館にある資料をもとに、「お題」を選びます。
 2人目は、そのお題を30秒で絵に描いて表現します。(だんだん難しくなったようで、途中から45秒、1分と延びていきました。)
 3人目はその間、背中を向けたソファで読書をしながら待機。描けた絵を見て、お題を当てるというゲームでした。

 3人が役割を交代しながら、「世界史の人物」「日本史の人物」「昆虫」「動物」「料理」と様々なお題を検討し、学校図書館の本が次々と活用されました。特に勝敗を決めるでもなく、相手が答えやすくなるように授業で習う範囲からお題を選び、考えること、表現することなど、発想を楽しみ、ときにはヒントを出すことで日々の授業を振り返っていました。

 また、先日は別の生徒たちが、読書をとり入れたすごろくを考案してコミュニケーションゲームをしたり、シイタケの笠の構造やおいしい調理法について5~6人で議論しながら本を開き、結論が出なかったので実際にシイタケを買ってきて検証したりといったようなことも行われていました。

 学校の勉強というと授業のイメージが強いですが、複数の人が集まるだけでささやかな会話のなかにも学びの種があり、それを育むことを自ら楽しめることは、学ぶ姿勢として好ましいものではないでしょうか。みなさんの創造性を育むこのような活動を、学校図書館は応援しています。