校長室「時を守り 場を清め 礼を正す」~凡事徹底を心がけて~

2023年の新しい年が明けました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。古くより「一年の計は元旦にあり」と言われます。子どもたちは新しい年を迎えて、「これを頑張ろう」「こんなことを始めよう」と新たな決意を抱いていることでしょう。その思いを大切に、目標に向けて、毎日の努力を積み重ねてほしいです。

「時を守り 場を清め 礼を正す」は、教育哲学者の森 信三さんの言葉です。

「時を守り」とは、文字通り、時間を守ることです。時間を守ることは、相手を尊重することす。それにより自分の信用を積み重ねることができます。学校でも「○分前行動」や「ベル着」という取組がありますが、予定時間前に、姿勢を正し、心を静め、開始を待つこと。それは、自分のためでもあり、他の人のためでもあります。「場を清め」とは、掃除や整頓をすることです。その意義は、5つあります。「気がつく人になる」「心を磨く」「謙虚になれる」「感動の心をはぐくむ」「感謝の心がめばえる」といったことです。「はき物をそろえる」、「席を立ったら椅子を入れる」のもその一つでしょう。実行できるようになると生活が引き締まり、やる気が出てきます。「礼を正す」とは、挨拶すること、返事することです。挨拶ができる人は、相手を尊重する心があるからです。「はい」と返事のできる子は、「いいえ」ともはっきり言えるようになります。返事ができるというのは、主体的に自分の意見を持ち、相手の話をきちんと聴ける姿勢ができているということです。

学校では、いよいよ学年のまとめをする3学期がスタートしました。始業式では「世界の果ての通学路」の話をしました。紹介した4人の子どもたちは、様々な苦労を乗り越え、みんな一生懸命学ぼうとしています。ケニアの小学生の言葉「ぼくは、パイロットになりたいという夢をかなえたい。学校では忙しいが、夢のためにやるべきことがたくさんある。先生も本も、自分を高めるためにある。学校は、自分の未来を切り開くための場所だ。」が心に響きます。一人一人がこの一年間でどう成長してきたか、また、学年集団としてどうだったかを振り返りながら、自分や自分たちの良さをあらためて見いだし、認め合い、希望や意欲を持って次の学年につながるよう指導していきたいと考えています。

 今年も、保護者や地域の皆様とともに、教職員一丸となって、子どもたちの教育に当たっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

                                                  校 長 日下部 正登

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