2年生人権学習

  2年生は昨年度より、歴史的な背景から人権学習を行ってきました。
今回の人権学習では、戦争を体験された黒田雅夫様をお招きしました。本校の音楽科教諭の黒田先生のお父様です。
黒田様は、幼少期を満州で過ごされました。(プロフィール参照)戦争を通して、自らが体験された思いを、真っすぐに生徒に伝えてくださいました。

 黒田様からは、以下の内容のお話がありました。

  ①命の大切さ/②自分を守る/③家族の大切さ/④今が大切なとき
  ⑤言葉の力/⑥想像力を働かせる/⑦出逢いに感謝

 生徒たちは、今も昔もかけがえのない人権についてしっかりと考えていました。自分も相手の人権も大切に、そして、「他人事ではなく、自分事」で何事も捉えることの大切さに気づく瞬間が多々ありました。

 生徒だけではなく、人権学習に参加した教職員にとっても、さまざまな気づきや学びがありました。黒田様、貴重な学びをありがとうございました。

黒田 雅夫(くろだ まさお)様 プロフィール
 1937年生まれ 87歳。
 1944年小学校2年生(7歳)のときに家族と共に満蒙開拓団の一員として満州(現在中国「東北区」)に移住されました。「廟嶺(びょうれい)京都開拓団」は、1942年に京都市の染物業の転職者を中心に結成され、現在の吉林(チーリン)省に約 497名が入植しました。しかし黒田様の父親は、終戦前に兵隊として出征されました。(のちロシア旧ソ連に抑留2年後帰国)。黒田様は1945年8月の敗戦と共に、開拓団で日本へ逃げる途中、撫順 (フーシュン)省 収容所に難民として収容されました。そこでひどい飢えや寒さから約3分の2の人がなくなられたそうです。黒田様のお母様とお爺様はその収容所でなくなられ、弟は逃げる途中に母親が中国人に預けて残留孤児になられました。黒田様は収容所から逃げ出し、路上生活をされた後、運よく日本への帰国船に乗って帰国されました。

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