学校生活

 

 最近、2年理数コースの「化学」の授業でルミノール反応の実験がありました。ルミノール反応といえば、血痕の確認などにも利用される、映画やドラマでお馴染みの化学反応です。せっかくなので、そのとき使った試薬をお借りして、科学部でもルミノール反応を見てみることにしました。

 ヘモグロビン溶液や酸化鉄溶液など用意して、ルミノール試薬を加えてみると、青白く光るルミノール反応を見ることができました。対照実験として水に試薬を加えても反応しません。これは、ルミノール試薬がヘモグロビン溶液や酸化鉄溶液に含まれる鉄の成分に反応して、発光しているからなんです。

 ヘモグロビンは血液中に含まれる物質で、少量でも残っていればルミノール反応が起こります。だから、血液を拭き取ってきれいにしても、そこにルミノール試薬を加えれば、青白い発光が起こるのです。試しに、科学部顧問の私物である狩猟用のくくり罠にルミノール試薬を使ってみました。すると、罠のワイヤー部分が青白く光りました。おそらく、シカが罠にかかったときに血がにじんで、それが残っていたのでしょう。血液の痕跡というのは、少しくらい洗ってもなくならないのです。