学校生活

 

 期末考査期間が終わり、2学期もあと少しで終業式を迎えます。学校林ではテスト期間中も変わらずセンサーカメラが作動しているわけですが、冬に入るタイミングであるこの時期は、撮影される動物の種類もバリエーションに富んでいます。

 今回はまるまると太ったアナグマが撮影されました。アナグマは冬になると「冬ごもり」をする動物なので、秋の間に餌をたくさん食べて、栄養をつけておく必要があります。だから、冬ごもり直前のアナグマというのは、まるまる太った状態になるんですね。

 さて、ここまで「冬ごもり」という言葉を使っていますが、これは「冬眠」と違うのかと思う人もいるでしょう。「冬眠」と「冬ごもり」は、同じように見えて別なんです。冬眠はヘビやカエルなどの変温動物がしてるように、体温を極限まで下げて、春になるまで死んだように眠っている状態です。それに対して冬ごもりは、冬の間じっとして引きこもっている、という状態でしょうか。気温が上がった日は水を飲んだりするために外へ出ることもあるぐらいですし、ツキノワグマにいたっては冬ごもり中に子どもまで産みます。

 日本の哺乳類で「冬眠」をする動物はほとんどいません。冬に姿を消す哺乳類は、ほとんどが「冬ごもり」をしているんですね。アナグマも今後は冬ごもりに入って撮影されなくなり、そしてまた来年の春に姿を見せてくれるでしょう。こういった動物の変化を見るのも、この調査の楽しいところです。