学校生活

 

 秋も深まってきて、季節は段々と冬になっていこうとしています。この季節、学校林はドングリなどの餌が豊富になり、冬に備えて活発化している哺乳類がたくさんやってくるようになります。今回も、ニホンジカ、イノシシ、タヌキ、テンなど、多くの動物が撮影されていました。いつもはシカばかりの学校林ですが、この時期は生物多様性が高くなっているのを感じます。

 特に、イノシシやタヌキが撮影されているのは嬉しいですね。学校林でこのセンサーカメラ調査を始めた最初の頃は、ニホンジカと並んでイノシシやタヌキの撮影数が多かったのですが、近年はめっきり数を減らしています。イノシシは豚熱という感染症で個体数が激減していましたし、タヌキも行動範囲の広い動物ですので、学校林に来なくなることもあるのでしょう。そんな動物達の変遷を見ていくのも、この調査の面白いところです。

 現在、科学部ではデータ処理用のパソコンを増やし、みんなで撮影データの記録を頑張っています。林内には複数台のカメラが設置してあり、毎回大量の撮影データが回収されるため、記録するだけで一大事なのです。昨年より、カメラの設置場所を固定して、場所ごとに撮影される動物に違いがあるのかを検証しています。1年が経って大量のデータが集まっていますが、これらを集計したとき、何か面白い結果が見えてくると思うので、とても楽しみです。