雑誌記事索引をつかってみよう! -Web OYA-bunko トライアル利用-

 学校図書館で、毎年もっとも調べ学習の授業利用が多くなる1月の授業利用にあわせ、雑誌の専門図書館「大宅壮一文庫」のWeb検索を1ヶ月間無料でお試しできるトライアルを導入しました。大宅壮一文庫は、週刊誌など市町村の図書館がほとんど収集してこなかった逐次刊行物について、作家の大宅壮一氏が「情報に貴賤はない」と考え私財を投じて網羅的に収集し、開設した私設図書館です。娯楽雑誌、とくに週刊誌は書籍に比べて低俗なものと思われがちですが、視点をすこし変えてみると、その時々の世相を敏感に反映した貴重な情報体といえます。2022年1月11日から2月10日までの期間限定ですが、ぜひ様々な物事を検索してみてください。アクセスには専用IDとパスワードが必要ですので、学校図書館のパソコンを活用してください。

 Web OYA-bunkoで検索できる情報は、大宅壮一文庫の所蔵する雑誌のうちの一部の書誌情報だけですが、書籍ではあまり文献が探せない・Google検索等の一般のインターネットで読める記事だけで調べ学習を進めるのはちょっと・・・・・・という時に、オススメです。読みたい雑誌が見つかったら、有料にはなりますが、郵送複写を依頼することで読むことができます。

 また、検索結果を分析することでできる探究学習もあります。例えば「AIと人類の共存」というテーマで探究学習を行っている場合、「AI」だけでWeb OYA-bunkoで検索すると30,719件ヒットしますが(この検索結果には例えば著者名が「DAISUKE」というような場合もヒットしてしまうので、正確ではありません。)、「and検索」で「AI」と「福祉」をあわせて検索すると10件に絞られます。この10件を発行年で並べ替えてみると、2017年に4件、2018年に6件あり、2016年以前と2019年以降は0件でした。この結果から、AIが福祉の分野で特に注目されたのは2017~2018年頃だったということが推測できます。同様に「AI」と「教育」は、あるいは「交通」や「製造業」でand検索してみると、どうなるでしょう。また、それぞれの年にどんな出来事があったのか学校図書館にある『年鑑』等で調べてみましょう。どんな時代にどんな分野でAIが注目されてきたのか関連性を分析すると、これからの人類に求められるAIの姿も見えてくるかもしれません。

 まずは、どんな話題がどんな雑誌でいつ頃に紹介されていたのか、それを知るだけでも意外とおもしろいものです。ぜひ、このトライアル機会に、いろいろ試してみてください。

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