3年生の保健では、性感染症について学習しました。

保健の学習は、健康で豊かな生活に直接関わってくる大切な教科です。知識だけでなく、「いかに自分事としてとらえるか」が重要となるため、毎回の授業で実験を通して実感を得る学習を実施しています。

今回は、“性感染症の広がり方”と“感染源特定の困難さ”を実感してもらうため、「水の交換実験」を行いました。

コップに入った水=体液、無作為な交換=性的接触としています。コップのうち1つにだけ、目に見えない薬剤を混ぜておき、感染源としました。

結果として、わずか4回の無差別な水交換で、半数以上の生徒の水が赤色に変色しました。

最初の感染源者と直接、水を交換していない生徒の水も変色したことから、不特定多数との接触は、本人に自覚がないまま性感染症を拡大させるリスクがあること、そして感染源を特定することが極めて困難であることを、生徒たちは肌で感じることができました。

授業後には、ある生徒が「性的接触するとリスクもあるし、責任とれへんから大人になっても怖いなぁ」と話してくれました。まさしく、その感覚が大切な価値観だと思います。一時の感情や周りに流されることなく、自分の性について責任ある行動について考えるきっかけとなりました。