令和6年度卒業証書授与式を挙行しました。
全日制普通科212名、農業科13名、園芸科10名、農芸化学科14名、定時制普通科5名、合計254名が卒業しました。3年間の集大成となる、素晴らしい式でした。
これから、卒業生の皆さんは、自ら選択したそれぞれの道を歩んでいきます。その道は、平坦な道ばかりではないでしょう。でもそこで諦めずに進み続ける力を、この3年間で培ってくれたのではないかと思います。今後の皆さんの活躍を願っています!!卒業おめでとうございます!
<校長式辞より一部抜粋>
高校生活では、皆さんは多くの出会い、そして時には別れ、挑戦と困難を経験してきたことと思います。また、思い描いた未来が遠のいたと感じたり、努力が報われないと悩んだりしたこともあったでしょう。しかし、それでも皆さんはあきらめず、足を止めることなく、屈託のない笑顔で前に進み続けました。支えてくれた仲間、見守ってくださった家族がいたからこそ、今日この場所に立つことができているのだと思います。
自分の成長や努力は、自分では気づきにくいものです。でも、周囲の人たちは皆さんが思う以上に皆さんを応援し、また、心配し、皆さんの姿を見てくれているものです。だからこそ、これからの人生でも、一人で抱え込まず、時には人に頼り、尋ねながら進んでください。
また、皆さんは様々な結果や成果をここ綾部高校で残しました。ただ、目に見える結果ばかりではなかったことでしょう。大切なのは結果や成果を出すために取り組む、その過程や、そこに込めた思いです。目に見える結果もあれば、目に見えない結果もあります。たとえ誰にも気づかれない努力でも、それは決して無駄にはなりません。人生には、華やかな成功をつかみ歓声と拍手を受けることもあれば、その陰で悔し涙を流すこともあります。しかし、どんな経験も皆さんを形作るかけがえのないものとなるのです。
そんな皆さんの高校生活での成長や進化を振り返った時、ある曲の歌詞が頭に浮かんできました。その歌詞には、「自分の背中は見えないのだから、恥ずかしがらず人に尋ねるといい」「心は誰にも見えないのだから、見えるものよりも大事にするといい。」とあります。まさに先ほどの内容と重なるのではないでしょうか。この歌詞はバックナンバーの「水平線」という曲の一部です。
この曲が生まれた背景には、挫折を経験した高校生たちへのエールが込められているそうです。挫折を味わいながらも、それでも前を向く姿を思いながら作られたと言われています。そこには、理不尽な現実に直面しても、それでも進み続ける人々への温かい励ましのメッセージが込められています。
そしてこの曲では「耐える理由を探しながら、いくつも答えを抱えながら、悩んであなたは自分を知るでしょう」という部分につながり、最後は「いつしか海に流れ着いて光って、あなたはそれを見るでしょう」で締めくくられます。
これからの人生では、皆さんの前にはいくつもの選択肢が広がるでしょう。その中で迷い、悩むこともあるかもしれません。けれど、その一つひとつが、皆さん自身を知る旅でもあります。曲の中の「耐える理由を探しながら、いくつも答えを抱えながら、悩んであなたは自分を知るでしょう」という歌詞のように、自分が何者であるのかは簡単に分かるものではありません。迷うこと、悩むこと、それらを乗り越えた先に、自分だけの答えが見つかるはずです。
皆さんの前には、まだ見ぬ広い世界が広がっています。どうか、自分の可能性を信じて、一歩を踏み出してください。たとえ希望が崩れそうな時があっても、それでも歩み続けた人には、「あのときの経験があったからこそ、今の自分がある」と思える瞬間が必ず訪れます。だからこそ、最後は歌詞にある「いつしか海に流れ着いて光って、あなたはそれを見るでしょう」のように、皆さんの努力や葛藤の一つひとつが、未来で輝く瞬間へとつながっていくのです。そう信じて、皆さんは歩んでいってほしいと思います。卒業生の皆さんの未来が、光り輝くものであることを願っています。
皆さん一人ひとりの未来も、確定されたものではなく、皆さんの小さな行動の変化、その一つひとつによって変わっていくものです。そして、一人ひとりの行動は、自分自身も含め、世界をも変えられる力、可能性を持っています。一人の一歩が、波紋を広げ、未来を作っていく。その一人ひとりである皆さんのこれからの活躍を期待して卒業式の言葉といたします。
さあ、皆さん、高校生活での楽しさ、苦しさ、喜び、哀しみ、成功も挫折も失敗も胸にしまって旅立ちです。道がなければ道をつくればいい。最初の一歩を踏み出してください。皆さんの前途に、幸多からんことを心から祈っています。
校長 一井 育

<卒業式の様子>












