司書教諭あや先生の「ほんのひとこと」 ~佐藤多佳子・著『しゃべれども しゃべれども』より~

 自分が子どもの頃、「自信」は無い方でした。勉強、スポーツ、芸術に特に才能は無く、周りの「かわいい子たち」のおかげで、自分の容姿にもコンプレックスを抱いていました。「自己肯定感」を持てない中高生が最近多いとよく言われます。いやいや、昔もいました。でも、自分が「良し」と満足できる「何か」を持ち続ければいいんじゃないのかな・・・と思います。

 「好き」と「自信」ってつながるような気がします。誰かに比べられるのではなく、自分で「好き」と思える何かを一生懸命やる。この小説に登場する「村林」はそういう小学生だと思います。そして映画の子役(森永悠希君)がかわいい!のです。

 自信って、一体何なんだろうな。自分の能力が評価される、 自分の人柄が愛される、自分の立場が誇れる―--そういうこと だが、それより、何より、肝心なのは、自分で自分を"良し"と 納得することかもしれない。

* 『しゃべれどもしゃべれども』は、学校図書館にあるので、読んでみてね!https://private.calil.jp/bib/gk-2003453-k4xas/410123731X