令和7年度(第79回)入学式 式辞

 春爛漫のこの佳き日、京丹後市教育委員会 教育委員 野木様、本校PTA会長 堀様をはじめ、多くのご来賓の皆様、保護者の皆様の御臨席を賜り、令和7年度、第79回京丹後市立大宮中学校入学式を、かくも盛大に挙行できますことは、大きな喜びであり、高段からではございますが、心より感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございます。
 さて、ただ今、大宮中学校の入学生として、入学を認定しました85名の皆さん、入学おめでとうございます。君たちは、それぞれの小学校での学びを終えて、本日、この大宮中学校に入学をされました。
 一昨日の令和7年度の始業式で、2・3年生に大切にしてほしいことについて話をしました。
 それは、「いのち」についてです。
 私たち人間は、生まれてから今日まで当たり前のように生きていますが、毎日の偶然や奇跡が重なりあって「今」があるのではないかということ、「いのち」とは、生まれてから、ずっと一緒に、すぐそばで空気のように共にあるので、時に人は、この「いのち」を、自分のものだからと言って自分の好きなようにしてもよいと勘違いし、捨てようとしたり、傷つけたりするなど「粗末(そまつ)」に扱う時があること。特に、思いがけないことや、つらいこと、苦しいことや、これまでの経験ややり方では向かっていくべき方向が見えない時や見えなくなった時など。
 でも、そんな時ほど、「いのち」を大切に思ってほしい。そして、「いのち」は皆さん自身のものであると同時に、過去からつながる「家族のいのち」であり、皆さん自身が未来へつなげる「いのち」、そして、大宮中学校全員の大切な「いのち」であること。
 だからこそ、「いのち」のことを考えてしまうほど、苦しく、つらい状況になった時は、自分では何ともできない時だと判断して、 家族や仲間、先生など誰でもよいので伝えてほしい。そして、誰かを頼って、誰かに相談し、誰かに自分の弱音を吐き、誰かに、共に考えてほしいことを伝えることが必要だと話をし、2・3年生の先輩たちは、しっかりと聞いてくれました。
 中学校の学校生活の中では、同じ学級や同じ学年の仲間と共に取組を進めたり、部活動や体育祭など異年齢で活動したりする機会が数多くあります。まずは、そういったさまざまな活動を行なうそれぞれの集団の仲間とつながってほしいと思います。
 そして、そのつながりを基盤に、自分のことも、自分以外の他人のことも考えられる、自分のいのちと同じく他人のいのちも大切にできる、そんな人に育っていってほしいと思います。    
他人のいのちを大切に思い、守ろうとすることは、自分のいのちを大切にし、守ることにつながります。
 それぞれの小学校で学びを深めてきた「人権」。
 大宮学園では「自分も他人も尊重し、自ら学びを進める生徒」を目標に、また、大宮中学校では、「ふるさとを愛し、夢や希望を持って、未来を切り拓くことのできる生徒」を目指してほしいと願い、先生たち大人が「チーム大中」となって支援等を行います。
 また、「新時代」という素晴らしい生徒会スローガンを掲げている生徒会本部を中心とする2・3年生も、新入生の皆さんの入学を心待ちにしていましたし、必ずや君たち新入生のことを大切に守り続け、進むべき方向へ導いてくれると確信しています。
 心配なことがあれば、なんでも相談してください。また、不安そうな皆さんの顔を見かけたら、先輩や先生たちが声をかけますね。
本日が、皆さんを含む238名の大中生一人一人の未来へ向けた一歩を踏み出す日になったこと、そして大宮中学校の「新時代」への幕開けの日となったことをみなさんと共に喜び合いたいと思います。
 後になりましたが、保護者の皆様に、一言お祝い申し上げます。
本日は、お子様のご入学、誠におめでとうございます。教職員一同、「チーム大中」として、それぞれの持ち場で、教育にあたる所存でおりますので、保護者の皆様方にもお子様の成長のための取組を共に進めていただければ非常にありがたく思います。学校と家庭で力を合わせ、地域の方々にもお世話になることで、お子様の3年間の中学校生活は必ず充実したものになると思っておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 結びに、本日ご臨席賜りましたご来賓の皆様、保護者の皆様に、入学生への温かい激励やご指導を重ねてお願い申し上げまして、式辞といたします。

  令和7年4月10日
                京丹後市立大宮中学校 校長 田辺 健二

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