令和5年度1学期始業式 式辞

新たなスタートを迎え「頑張ろうというワクワクした期待」と「新たな環境にドキドキする不安」が一緒になった複雑な気持ちかなと、皆さんの表情から想像しています。しかし、大丈夫、安心してください。ドキドキしているのは自分だけではありません。不安がない人なんていないでしょう。本当に心優しい皆さんです。今の緊張感も、1年前と同じように気付けば居心地の良い居場所におそらくなるでしょう。環境の変化が皆さんを成長させた昨年度の経験を自信に、お互いに寄り添い丁寧に接してください。

令和5年度も、引き続き大宮中学校では「自他を尊重し自ら学ぶ」つまり「自分のこと」「自分以外の周りの人のこと」そして「自ら学ぶこと」の3つ大切にします。

中学校生活は「自分には良いところがある」と実感するチャンスが一杯です。最も長い時間を充てる授業はもちろん、行事や部活動、毎日の朝読書や掃除、給食の時間や休み時間の友達との関わりなど「自分を大切に思う時間」を更に増やしてください。

「自分以外の周りを大切にする」。これは大宮中学校が最も大切にしてきた土台です。先日、ある人の心温まる行動について、お礼の電話をいただきました。学校を支えてくださる学校運営協議会の委員で、かつて大宮中学校の音楽の先生としても勤められ、現在は児童合唱団の団長をされている方からの電話でした。小学6年生の最後の晴れ舞台である定期演奏会に、元メンバーの中学生に友情出演を依頼したところ、都合がつかず参加できなかった人もあったとのことですが、実に20名の皆さんが協力してくれたとのことでした。「ビリーブ」や「手のひらを太陽に」等、手話も交えながら小学生と一緒に歌う姿、アグリセンターでの後輩の晴れ舞台に花を添えようする優しさ、指揮者の団長さんを見つめる一生懸命で素直な眼差しや態度、そして素敵な歌声。フィナーレの全員合唱では、指揮者でありながらも感極まり涙で前を見ることができず、途中から指揮を振ることができなくなるほどだったと電話をいただきました「周りの人」に心を込めて優しく接する皆さんがいる学校で過ごさせてもらえていることを嬉しく思い、私も目頭を熱くしていました。

「自ら学ぶこと」も更に大切にします。自分で自分自身を育てる楽しさを味わい、無限の可能性を伸ばし続けてほしい。皆さんの頑張ろうという意欲を引き出し高められるよう先生たちも努力します。

新入生80名を加えた257名と力を合わせ、生徒会スローガン「限界突覇~目指す場所へ~」のもと、あるべき大宮中学校に近づくよう皆で頑張っていくことを確認し式辞とします。

校長 吉岡 秀一

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