国立国会図書館国際子ども図書館から期間限定でお借りしている世界の絵本を題材とする学校図書館企画「想像翻訳コンテスト」に、国語科の4講座の生徒(2,3年次生)がエントリーしています。
読めない言語の絵本のストーリーを想像する、というと一見ただの妄想のように思えるこの企画ですが、絵本の背景にある諸外国の気候や歴史・文化を『ポプラディア世界の国々』など他の本で調べ、理解しながら、そのような国々の子どもたちが読んでいる絵本と想定し、登場人物の関係性をも想像して、単純な絵の情景解説だけではない文章表現を意識する、なかなかに奥深い国語表現力と国際理解が必要とされる取組です。日頃の教科の授業やテストでは見えてこない潜在能力、感性や個性が発揮される「想像翻訳」は、自分でやってみるだけでなく、同じ本を他の人はどう訳したのかを知ることで得る人間的な学びも期待できることでしょう。
学校図書館では、国語科や生徒指導部と協同で機会をつくり、エントリーされた作品を一堂に公開して生徒をはじめ多くの方に見てもらうとともに、人気投票を通して優秀作品を選抜、表彰する予定で現在準備を進めています。9月27日時点で集まっている作品は60作品余り。はたしてどんな名訳が誕生しているでしょうか。御期待ください。