12月に入り、何かと気ぜわしい日々が続く中、ついつい「時間がない」と心の中でつぶやく自分がいたのですが、そんな中、ある書物に次のようなことが書いてありました。
「バケツにまず大きな石を入れます。次に小石を入れます。もう何も入りませんか? 隙間に砂利が入りますよね。さらにその隙間に砂が入ります。さて、これは何のたとえだと思いますか?」
我々はついつい、やるべき優先順位を誤ってしまい、つまらないことに多くの時間を費やしてしまうことがあります。「大きな石」とは自分にとって一番大事なことです。「小石」はその次に大事なこと。そして「砂利」「砂」と続きます。
「最初に小石や砂利をバケツにたくさん入れたら、あとで大きな石は入らなくなる。だから大きな石を最初に入れなければならない」と。
自分にとって大事なことや「何のために」ということがはっきりしていることを優先順位の上位にもってくること。と同時に、スマホゲームやYouTubeを無限に見続けるなど、自分の時間を奪う行為は最小限にとどめること。「やるべきこと」と「やらないこと」を明確にしていれば、もう「忙しくて時間がない。」と言うことも減るのではないでしょうか。
もう一つ、「人生時計」という考え方を紹介します。
人生80年を1日24時間に換算し、今どの時刻を生きているかを確認するもので、24時間は1440分。これを80年で割ると1年は18分。毎年18分ずつ「人生時計」は進むという考え方です。
例えば、午前零時に誕生した子は15歳の時、午前4時30分にいて、まだ布団の中の時刻。20歳で午前6時、やっと一日が始まる時刻。30歳は午前9時。ただし、午前中の3時間は過ぎるのが早くて、あっという間に40歳の正午に。ちなみに、60歳は18時で、これから楽しいことが始まる時間かも(?)
このように、皆にはこれからまだまだ「無限の可能性と時間」がありますが、私も含め時間があり余裕がある時ほど、大事なことをしていないものです。
年末には身体を休めつつも謙虚に自身の一年間の反省をし、年頭(新年)には、大切なこと(やるべきこと)を心の中の手帳にしっかりと記しておきたいものです。
後になりましたが、保護者・地域の皆様には日頃より格別のご理解とご支援を頂いておりますことに改めてお礼申し上げます。
明日から冬休みに入りますが、思春期の多感な時期でもある中学生の話にぜひとも耳を傾けて頂き、保護者の皆様の経験も交えながらゆっくりお話をしていただく時間になればと思います。良いお年をお迎えください。 校長 世木 佳文