令和4年度3月 学校長挨拶

 『無理だと思わないことが一番大事、無理だと思ったらそこで終了』

 2023WBCが、多くの国民の期待通りに日本の優勝という結果で終わりました。テレビ平均視聴率48%という結果を見ても、日本国民の関心の高さを物語っていました。一人に絞り切れないほど多くの日本代表選手が活躍しましたが、とりわけ異次元の力を発揮し、大会MVPを獲得した大谷選手を抜きにしては、侍ジャパンを語ることはできないと思います。

 ではなぜ、あれだけ大谷選手に人気が集まるのでしょうか。

 私が言うまでもありませんが、それは二刀流や規格外の打撃はもちろん、あの“野球小僧がそのまま大人になった”と言われるような純粋に野球を楽しむ姿勢や、野球以外での好感度抜群の豊かな人間性、そしてもう一つが、“ポジティブ思考”にあると思います。

 世間では、大谷選手の名言が様々な場面で紹介されていますが、大谷選手が座右の銘としているのが、「先入観は可能を不可能にする」のようです。自分には無理だ、自分には才能がないと思えばその通りになり、逆に、絶対にできる、自分の才能は無限大と考えれば、その通りになると大谷選手は信じて、こんな言葉も残しています。

 「175km投げたら肩が危ない。ただ、不可能ではないと思っています。」

 ある調査結果では、自分は自己肯定感が低いと思っている人は58%で、人前で話すことが苦手と思っている人が67%でした。いわばそれが普通なのです。だからそれを悩みや劣等感に思う必要はないし、それらは多くの人に共通の心理的特徴なのかもしれません。苦手と思っているのは自分だけじゃないと思えたら少しは楽になりませんか。

 「私には無理」「どうせ私なんか」といった言葉には、意識・思考をマイナスに変えてしまう力があるので、逆に「自分にはできる」という言葉を意図的に発して、「自己効力感(自己肯定感の一つ)」、つまり「実行できそうだ」という感覚を高め、やるべきことをやった上で、ポジティブに過ごしていきたいものです。

  先日紹介した近隣在住の本校OBの方からの「駅伝の襷」の寄贈を始めとして、図書室書物の寄贈、花の寄贈、登校時の交通安全見守り、降雪時の通学路の除雪、部活動指導等、皆さんは、見えるところ見えないところで、応援団としての保護者や地域の皆様にしっかりと支えられています。皆さんも「殿中行動宣言」の具現化に向けた今年度の生徒会の取組を出発として、「守られる側から守る側へ」の取組に繋げられるよう、次年度の更なる生徒会活動の活性化を期待しています。

 後になりましたが、今年度一年間、保護者、地域の皆様には温かいご支援・ご協力を頂き、誠にありがとうございました。今年度の反省を生かして、来年度も保護者、地域の皆様と一緒に、教職員一同、地域と共にある学校づくりを充実させるため頑張りますので、引き続き宜しくお願い致します。

                           校長   世木 佳文

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