令和3年度10月 学校長挨拶

「習慣」にはすごいパワーがある

日中は汗ばむ事もありますが、朝夕はずいぶん過ごしやすくなり、コスモスが風に揺られ秋の訪れを実感する季節になってきました。

ようやく京都府に出されていた緊急事態宣言も解除となり、様々な行動制限が徐々に緩和される見通しとなりました。ただし、宣言延長の影響は大きく、例年この時期に実施の体育祭・文化祭については、残念ながら規模を縮小しての後日実施の予定となり、本当に皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。内容は縮小となりますが、皆さんの思い出になるようなもの、少しでも達成感や一体感、協力やつながりの大切さを実感できるものにしたい、さらには学校生活にとっての貴重な節目をつくりたいと考えています。

ところで、皆さんはマザーテレサを知っていますか?貧困や病に苦しむ人々の救済に生涯を捧げ、ノーベル平和賞を受賞した人物ですが、その彼女は「行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから」と述べています。「悪い生活習慣」が「悪い行動習慣」をつくり、次第に心が荒んでいく。一方、「いい習慣」を形だけでも続けていると、最初は苦痛でも、毎日続けるとやがてそれが「習慣」になり、「習慣」になると行動がだんだん苦痛でなくなり、少しずつ心が再生されていくということです。

「習慣」といっても色々あります。早寝早起きの習慣のある人・ない人。大きな声で元気よく挨拶する人・しない人。トイレのスリッパをそろえる人・しない人。寝る前に本を読む人・スマホを見る人などの「生活習慣」。

さらには「言葉の習慣」もあります。ある新聞で見た内容ですが、これは人間関係に大きな影響を与えるようで、俗に言う「口癖」です。不平不満ばかり口にしたり、人の悪口・陰口を口癖にしている人は、「類は友を呼ぶ」で、そういう人たちと付き合っていくものだそうです。

「思考の習慣」には多くの人が気付いていない場合があります。例えば京都府学力診断テスト質問紙において「友達の前で自分の考えや意見を発表することは得意ですか。」との質問に1年生は80%以上の人が否定的回答をしていました。多くの人が自分は消極的なタイプと思っているのかもしれませんが、これも結構思い込みの場合が多く、話し下手なのは単に練習・努力不足の場合もあるし、練習・努力をすれば人前で話せるようになる場合もかなりあると思います。

「習慣」にはすごいパワーがあるそうです。50代後半の私が言うのも何ですが、「習慣」を変えれば人生は面白い方向に変わっていくことを、皆さんと一緒に信じて努力できればいいなと思っています。

後になりましたが、保護者の皆様には日々子ども達の感染防止に尽力いただきありがとうございます。緊急事態宣言解除とは言うものの、まだまだ予断を許さない状況です。今後の感染状況を見ながら、中学校においてもできる範囲で徐々に様々な活動を、感染対策を継続しながら再開していきたいと考えておりますので、今後とも御理解・御協力の程、宜しくお願い致します。

                                     校長 世木 佳文

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