6月6日(金)に、3年生が友渕地区へ行き、吉見様より、地域の産業であるぶどうの栽培について学びました。今回は、ジベレリン処理という作業を体験しました。植物ホルモンの一つであるジベレリンを使用し、ぶどうの成長を促進するための処理です。3年生12人は、ジベレリン液を一気に房全体に浸すこと、作業が終わった目印に洗濯ばさみを取り付けていく、という一連の作業を二人1組で行いました。「二度漬け」すると、ぶどうがだめになるという話を聞いて、みんな息を飲みました。でも、吉見さんに見守っていただきながら慎重に作業を進めることができました。



高い所にあるぶどうには、下の写真のような踏み台を使いました。いろいろな高さがあり、持ち運びも便利な優れものです。



子どもたちは、だんだん作業に慣れてきて、スムーズに行えるようになってくるとともに、まだ処理がされていないぶどうを素早く見つけることもできるようになり、想定より早く終えることができました。「もっとやりたかった。」と言っていた児童がいました。






ジベレリン処理の後は、吉見さんへの質問タイムに入りました。
Q1「大変なことは何ですか?」
A1「実が大きくなり、放っておくとトウモロコシのようになります。そうならないように実を間引く作業が大変です。」
Q2「うれしいことは何ですか?」
A2「美味しいぶどうができたらうれしいです。最近、朝夕にサルやアライグマが来るので困っています。」
Q3「なぜジベレリンを使うのですか?」
A3「ジベレリンは、2回使います。1回目は種をなくすためで、2回目は実を大きくするためです。今回やってもらったのが2回目でした。」
Q4「何年くらいぶどうを作っていますか?」
A4「9年くらいです。このぶどう畑は、35年くらい前からあります。」
Q5「どのように実が大きくなっていくのですか?」
A5「1週間後から1か月半後にかけて、間引き作業があります。その後、どんどん実が大きくなっていきます。」
Q6「ぶどうの木は、何本ありますか?」
A6「35本くらいです。」
Q7「ぶどうの粒は、どれくらいの大きさになりますか?」
A7「巨峰より小さく、2倍体という大きさです。巨峰は、4倍体です。」
Q8「ぶどうを美味しく食べる方法は何ですか?」
A8「冷蔵庫で冷やすと美味しいですよ。」
Q9「冬の間、木の世話はしますか?」
A9「夏の間伸びた所を切るカットバックという作業をしたり、肥料を入れたりします。」
一つ一つの質問に丁寧に答えてくださり、ありがとうございました。次は、間引き作業を体験させていただく予定です。吉見様、今後ともよろしくお願いします。



3年一行は、高杉薬師堂へ行き、高杉の清水様、細見様、千束の細見様からの説明をお聞きしました。お堂の奥には、薬師如来像が安置されています。薬師如来は、人々の病気を治す仏で、左手に薬壺を乗せているのが特徴です。こちらの薬師如来は、耳の病気を治すことが得意(?)で、「薬師さん」と呼ばれて親しまれています。願いをかけたい人は、穴の空いた石を見付けてきて、お堂の扉の前に吊し、お願いするとよいそうです。



高杉の薬師如来は、右足を左足のももの上に乗せて座っています。半跏趺坐という名前の座り方なのですが、右足の指が6本あるのが特徴です。『丹波志』にも「本尊伝教大師ノ作 足ニ指六ツ有座像」という記述があります。天台宗という宗派の開祖である伝教大師(最澄)の作とのことです。「座像(普通『坐像』と書きます)」とは、座った姿で造られた仏像のことです。ちなみに、立ち姿で造られた仏像を「立像」といいます。「りつぞう」とは読まないのでご注意ください。



9月の彼岸にここで行われる「数珠くり」を特別に体験させていただきました。直径約4mの長い数珠で、江戸時代の寛政3(1791)年から大切に受け継がれているそうです。これをみんなで回し、房の部分が自分に回ってきたら、願い事をするというものです。「数珠くり」は、約700年も前から続いている伝統行事とのことです。貴重な体験をすることができました。






薬師堂や数珠くりについて、今年の3月に卒業した三和学園の先輩がまとめたものがお堂に貼ってありました。薬師堂を訪れる際は、是非ご覧ください。


最後に、穴の空いた石を探しに、友渕川の河原に下りました。






今年は、川に入ることができました。穏やかな流れの中、たっぷりと石探しができました。が、途中、川を冒険することの方が楽しくなった子がたくさんいました。そして、何と、一人の児童が穴の空いた石を見つけることができました!凄い!






ジベレリン処理あり、数珠くりあり、友渕川で石探しありの、もりだくさんの半日でしたね。とても楽しかったですね!お世話になった皆様、ありがとうございました!


