12月20日(金)に、7~9年生が、農事組合法人かわい代表理事兼株式会社かわい代表取締役の土佐様にご講義いただきました。
土佐さんは、川合地区出身で、大学卒業後に京都市で就職されましたが、平成12(2000)年に離職されて川合へ戻り、就農されました。
京都市内で働いていた頃の土佐さんは、「他人が作った物を売っていたので、ストレスが溜まった。自分のオリジナルの商品を自分で売りたい。」と考えていたそうです。では、故郷に帰ってきた土佐さんが、なぜ農業を始めようとしたのかというと、「食べ物は、人には欠かせないもの。やり方次第で山間地でも成り立つ。」と思ったからだそうです。
故郷に帰ってきた土佐さんが見たものは、人口が減少し、荒れていく田畑でした。そこで、地域で農業の会社を立ち上げ、みんなで守っていこう!と呼びかけます。その呼びかけに応じて出資してくださった人があり、土佐さんは、様々な商品開発と、害獣対策に力を注ぎ、時に失敗も重ねながら農業を振興していきました。
ご自身の出身校であった川合小学校が閉校すると、地域の人とカワイリバースプロジェクトを立ち上げて利活用を進めていきました。「川合地区は、小学校や保育園、診療所もなくなった。地域の人は、どこに集まったらいい?」そう考えた時、やはりそこは小学校だと思ったそうです。「小学校は、地域のシンボルであり、財産。それを誰かに売り渡したり、潰したりすることは、あってはならない。」この思いが、「川合元気まつり」を始める原動力となったのでした。
土佐さんが目指すもの。それは、「川合が、いつまでも川合であるために、住み続けられる村づくりをしたい。」ということだそうです。お話を聞き終わった時、故郷にとって何が大切なのかを切実に考え、目標に向かって心血を注ぐ土佐さんの姿勢に感動を覚えました。
7~9年生に、土佐さんは、言われました。「一度は『外』へ出てみたらいい。外国を見るのもいい。外国の人は、自分と全く考え方が違う。それを知るのは凄くいいことだ。しかし、どこかで『自分の故郷はどうなっているのか?』と考えてほしい。そして、できれば故郷に戻ってきてほしい。みんなの中から、一人でもそういう人が出てきて、地域を応援してくれたら、と思う。」
終わりのあいさつを担当した生徒は、「問題を見つけて、それを解決するためにどうすればよいかと考えておられること、その揺るがない信念が凄い。」と言っていました。
子どもたちが「故郷と自分」を改めて見直す機会にもなった、貴重なお話でした。土佐様、お忙しい中、お越しくださりありがとうございました。








