算数・数学を勉強する意味

 「何で将来役に立たない勉強をさせるの?」と質問したことはありませんか?理数系の教科に対して、そういう質問が出ることがたまにあります。

 さて、令和3年9月18日放送のNHK番組『チコちゃんに叱られる!』で、「なぜ数学を勉強する?」という話題が出ていました。出演者からは、「脳の活性化だったり、咄嗟の判断に役立つから。」「頑張れば答えが出る。諦めない心(が身に付くから)。」という回答が出ていました。

 チコちゃんの答えは、「論理的思考が身に付くから。」でした。その答えの解説に登場した東京大学の教授が、「なぜ(中学校で)算数から数学に呼び名が変わるのか?」と質問します。その答えは、「学ぶ目的が違うから。」でした。

 算数を学ぶ目的は、「日常生活で養う計算力を養う。」で、数学を学ぶ目的は、「問題を整理して答えを導くことで、論理的な思考を身に付ける。」です。論理的思考を身に付けることが、数学を勉強する意味なのです。

 たとえば、「お母さんから1000円を貰い、500円でまんがを買う。残りのお金で1個50円のお菓子が何個買えるか?」という場面に遭遇したら、一次方程式を使います。1000=500+50xで、x=10となり、お菓子が10個買えるということが導き出せるのです。

 番組ではほかに、カレーを作るには因数分解、身長を直接測らなくても身長を導き出すのには三角比を使うと解説していました。数学が生かされる場面がいろいろなところにあるものです。そして、自分の言いたいことを相手にきちんと伝えるためにも、論理的思考が必要だと言っていました。

 なるほど、その論理的思考を身に付けるために数学が必要で、その数学をきちんと身に付けるために算数が必要なのだと、改めて納得しました。

 ですから、一見難解でどうやって日常生活に応用すればよいのか?と思う勉強の中にこそ、日常生活を支える大切な要素があるのです!だから、児童生徒の皆さんは、日々の勉強を頑張りましょう!

 …というまとめは、少し強引でしょうか?こんなまとめをする大人にならないように、しっかり算数・数学を勉強して論理的思考を身に付け、自分の言いたいことを論理的に伝えられるようになってくださいね。

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