三和創造学習のための教職員フィールドワークを行いました

 7月30日(木)と8月20日(木)に、三和創造学習の教職員研修として、フィールドワークを行いました。行き先は、7月30日(木)が小学部の教職員対象で、①梅田神社→西松さいまつ砂防→③天満神社 を訪ね、8月20日(木)が中学部の教職員対象で、①株式会社クリエイティア→②株式会社堀場エステック を訪ねました。

 7月30日(木)の研修では、三和地域の水害について、中出の河野様に講師をお世話になりました。

 河野さんは、昭和58(1983)年9月に発生した、いわゆる「58災」で被災者の救助活動をされました。その時、西松で発生した土石流により犠牲者が出ていますが、河野さんは、正にその捜索現場におられました。

 当時、河野さんが現場へ到着した時には、すでに多くの消防団員が行方不明者を探していました。河野さんも早速探し始めましたが、家のあった場所には大きな木が倒れて、その上に土砂が被っていました。休憩の際に、誰かが、「あそこに長靴が見える。」と言うので見てみると、土砂の中から黒い長靴が出ているのが見えました。急いで皆で引っ張ると、人が出てきました。道に寝かせて水をかけると、顔見知りの方だと分かりました。「今でも水をかけたおじさんの顔を忘れません。元気でJAに来てくれていたおじさんの無残な姿でした。」と河野さんは仰っていました。

 京都府及び福知山市では、土砂災害や浸水の被害を防ぐために、多額の予算を投じて対策を行いました。西松には土砂を止めるための砂防ダムが建設され、水の流れを緩やかにする人工の川が造られました。ほかの地域にも、何か所も砂防ダムが建設されました。細見川の川幅は広げられ、多くの橋が付け替えられました。これらの対策により、三和地域ではその後大きな災害は起こっていません。しかし、「もっと早く対策をしてくれていれば、父が亡くなることはなかったのに。」と言われた犠牲者のご家族の言葉が重く心に残っていると河野さんは振り返っておられました。

 

 西松の天満神社は、菅原道真すがわらのみちざねを祀る神社で、鳥居の扁額へんがくには「飛梅宮ひめのみや」と書かれています。道真が大宰府に左遷される時、大切にしていた梅の木に、「東風こちかば 匂ひにおいおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るな」((春に吹く)東の風が吹いたならば、その香りを(私の所まで)送っておくれ、梅の花よ。主人がいないからといって、春を忘れるな。)と和歌を詠んで去ったところ、その梅の木が道真を慕って大宰府にまで飛んで行き、そこで生え匂ったという故事、若しくは、その故事にちなんだ、天原山安楽寺にあった梅の木のことを「飛梅とびうめ」と言うのだそうです。飛梅は、太宰府天満宮が造営されると本殿前に移植されたと言われています。後代に、道真を祭神とする神社に株分けされたものが各地に現存しています。西松の天満神社の飛梅は、手水舎ちょうずやの裏手にありました。

 吉田地域講師より、狛犬について説明を受けました。天満神社の狛犬は、他社の像と同様、向かって右側が口を開いた像で、左側が口を閉じたうん像です。頭に角があること、巻き毛のようなたてがみ、目は「アーモンド型」で大きく、目尻が上がっているのが特徴です。

 三和学園へ戻り、吉田先生から更に講義を受けました。防災を考える時、被災地には必ず石碑が建てられているので、そこから多くの情報が得られると教えていただきました。また、管理された山は保水力をもち水害を未然に防ぐ、言わば「天然のダム」であること、しかし、山が放置されて保水力を失っているということです。田んぼがあることも重要で、多くの水を蓄えることができるのだということです。

 防災を多面的に捉えることの重要性が分かりました。河野様、吉田様、ありがとうございました。

 8月20日(木)の研修では、初めに株式会社クリエイティアを訪ねました。株式会社クリエイティアは、長田野工業団地アネックス京都三和に最初に入られた企業で、レジロール紙やハンディーターミナル、FAXロール等の情報用紙加工に専念されていました。近年、従来の技術を生かし家庭用のインクジェットプリンターで簡単に長尺印刷ができるインクジェットロール紙や、墨を使わないで簡単に魚拓が取れる魚拓ロール、長さが調節できるあぶらとりロール紙、ロール状で切り取りながら使う紙石けんなどの新商品を開発されています。

 また、ベトナムの方を多く採用し、その福利厚生や日本語指導など、働きやすい環境づくりにも力を入れられておられます。企業理念の一つに「顧客に満足を」を掲げておられますが、顧客のみならず、従業員の働き甲斐も大切にされていることがよく分かりました。

 工場見学では、いろいろなサイズのロール紙が生産される様子を見せていただきました。熟練した工場の方が大きな機械を稼働させ、手際よく製品を生み出す様子は、見ていて感心するとともに、ワクワクしました。

 株式会社堀場エステックは、半導体製造プロセスを支える流体計測・制御技術のエキスパートを自負されています。令和8(2026)年1月に、主力製品のマスフローコントローラーや薬液濃度モニターなどを生産する新工場が完成したので、今回は、そこを見学させていただきました。生産能力の増強と自動化の推進により製品の安定供給を図るとともに、膨大なデータの取得から技術進化を加速させるとのことです。新工場の大きさに圧倒されました。

 中に入ると、床に貼られた磁気テープの上を『ドラゴンクエスト』の音楽を鳴らしながらマシンが動き、重いコンテナを持ち上げて必要な部署へ運んでいく様子や、様々な薬液の濃度を測定したり製品を製造したりしている様子を見学することができました。

 まだ完成していないエリアがあり、100人単位で従業員を増やして、稼働率を上げていく予定だと聞かせていただきました。

 両社で異口同音に仰っていたのは、地元三和町からの人材を求めているとのことでした。三和地域の活性化につながれば、三和学園の職員としてもうれしく思います。

 今回の教職員の学びを児童生徒に還元できるよう努めて参ります。お世話になった皆様、ありがとうございました。

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