3年三和創造学習「ジベレリン処理・誘引作業体験、高杉薬師堂見学、友渕川で耳石探し」

 6月8日(月)に、3年生が友渕ぶどう園へ行き、いつもお世話になっている吉見様より、地域の産業であるぶどうの栽培について学びました。

 今回は、ジベレリン処理という作業を体験しました。植物ホルモンの一つであるジベレリン液にぶどうを浸し、実の成長を促進するための処理です。この作業は、2週間空けて計2回行われます。吉見さんの説明では、「ぶどうに『種ができた』と勘違いさせる」のだとのことです。種ができると、ぶどうは実を大きくしようとするのだそうです。ですから、1回目の処理で種なしぶどうにして、今回の2回目で実を大きくするという訳です。

 まずは、吉見さんのお手本を見て、作業のやり方、ポイントをつかみます。ジベレリン液を一気に房全体に浸すことが重要ポイントです。「二度漬け」すると、ぶどうがだめになるという話を聞いて、緊張が走りました。

 二人一組で作業を行い、一人が踏み台を運んで固定し、一人がジベレリン処理を行い、終わった目印に洗濯ばさみを取り付けていきます。吉見さんに見守っていただきながら、時に手伝っていただきながら、作業を進めていきました。

 子どもたちは、だんだん慣れてスムーズに行えるようになり、予定より早く作業を終えることができました。

 例年、これで終わるのですが、今年は、つる切り体験させていただきました。ぶどうは、つる性の植物で、成長期には不要なつるが伸び過ぎて、ぶどうの実にからんだりするので、これを切り取ることが推奨されます。つるの管理は、果実の品質に直結するため、定期的な剪定が重要なのです。子どもたちは、次々と作業を進め、不要なつるがどんどん切り取られていきました。

 全ての作業を終えた後は、吉見さんへの質問タイムに入りました。その一部を紹介します。

Q1「ぶどうが美味しくなる秘密は何ですか?」 → A1「油かすを肥料に加えると、甘みが増します。」

Q2「シカが来ることはありますか?」 → A2「シカは来ませんが、アライグマとサルが来ます。アライグマは、トンネルを掘って入ってきます。」

Q3「一番大変なことは、何ですか?」 → A3「粒揃えという作業です。実が育っていくのを放っておくと、大きくなりすぎて腐ってしまいます。だから、実を減らすための粒揃えという作業を行いますが、約1か月間、上を向いて作業するのは、とても大変です。」

Q4「楽しい作業は、何ですか?」 → A4「一番は、収穫です。つる切りも楽しい作業です。」

Q5「ぶどう農家の一日を教えてください。」 → A5「朝6時頃から灌水チューブで水やりをします。その後、ぶどうの様子を見て、つる切りや粒揃えをして、午前中に作業を終えるようにしています。午前中に終えるのは、暑いからです。」

 分かったことは、ワークシートにどんどん書き込んでいきました。丁寧に質問に答えてくださり、ありがとうございました。

 最後に、児童代表が、「ジベレリンを(房の)上まで浸けるのが大変でした。」という感想を述べ、みんなで「ありがとうございました。」とあいさつをしました。

 次は、6月下旬に粒揃え作業を体験させていただく予定です。吉見様、今後ともよろしくお願いします。

 3年一行は、バスで高杉薬師堂を訪ね、高杉の清水様、細見様、千束せんぞくの細見様からの説明をお聞きしました。お堂の奥には、薬師如来像やくしにょらいぞうが安置されています。像の建立年代は不明とのことです。薬師如来は、人々の病気を治す仏で、左手に薬壺やっこを乗せているのが特徴です。

 こちらの薬師如来は、耳の病気を治すことが得意だそうです。願いをかけたい人は、穴の空いた石「耳石」を見付けてきて、お堂の扉の前に吊し、お願いすると願いがかなうのだそうです。「耳石」を見せていただくと、興味深げに眺める子どもたちでした。

 高杉の薬師如来は、右足を左足のももの上に乗せて座っています。半跏趺坐はんかふざという名前の座り方なのですが、右足の指が6本あるのが特徴です。『丹波志』にも「本尊伝教大師ほんぞんでんぎょうだいしさく 足ニ指むっ有座像あるざぞう」という記述があります。天台宗てんだいしゅうという宗派の開祖である伝教大師でんぎょうだいし最澄さいちょう)の作とのことです。「座像ざぞう(普通『坐像』と書きます)」とは、座った姿で造られた仏像のことです。ちなみに、立ち姿で造られた仏像を「立像りゅうぞう」といいます。

 9月の彼岸にここで行われる「数珠くり」を特別に体験させていただきました。直径約4mの長い数珠で、江戸時代の寛政3(1791)年から大切に受け継がれているそうです。これをみんなで回し、房の部分が自分に回ってきたら、願い事をするというものです。「数珠くり」は、約700年も前から続いている伝統行事とのことです。

 今回は、作法に倣い、「塗香ずこう」という粉状のお香で手を清めてから数珠を手に願い事をしました。お香は、強めの香りの線香といった感じで、給食前に手を洗った後もまだ香りが残っているほどでした。貴重な体験をすることができました。

 薬師堂や数珠くりについて、三和学園の先輩がまとめたものがお堂に貼ってありました。薬師堂を訪れる際は、是非ご覧ください。

 最後に、穴の空いた石を探しに、友渕川に下りました。前日の雨がなかったかのような穏やかな流れの中、たっぷりと石探しができました。残念ながら、穴が貫通した石を見つけることはできませんでしたが、一人の児童が「途中まで」穴の空いた石を見つけることができました。それでも凄いことです!

 もりだくさんの半日でしたが、その分、地域で大切に受け継がれている三和ぶどうの栽培や、薬師堂に伝わる耳石の話、そして数珠くりなど、多くを体験から学ぶことができました。お忙しい中お世話になった皆様、ありがとうございました!

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