5月25日(月)に、4年生が三和創造学習の一環で校外学習に出かけました。今回の学習の目標は、「『お蚕さん』を育てていた人々の様子を見たり話を聞いたりして、『お蚕さん』を育てるための工夫や努力を知る。」です。リバース647かわい承学校(旧川合小学校)内の養蚕に関する資料展示室で、養蚕に関する学びをより深めてから、菟原下一サロンほほえみの皆様と養蚕についての交流をしました。そして、何と、今回の学習には、NHK京都放送局の取材が入りました!
まず、リバース647かわい承学校へ行き、養蚕資料展示室で吉田地域講師から養蚕農家の工夫を学びました。
「お蚕さん」の繭は、全てが売り物になるとは限りません。売り物にならない繭は、工芸品や真綿など、様々に加工されました。祭りの風景を模した作品が展示されていました。櫓の屋根瓦、提灯、その周りで踊る人々、それら全てが繭で作られていて、子どもたちは、感心していました。また、干支にちなんだ動物たちを作った可愛らしい作品も見ることができました。



この展示室の一角には、蚕を飼うための蚕室を再現したコーナーがあります。そこには、蚕の入った蚕箔を収納する、蚕架という棚が二つ並んでいました。実際の養蚕農家では、もっと高い蚕架を使っていました。天井まで届きそうな蚕架と蚕架の間に給桑台と呼ばれる台を置き、その上で葉の交換などを行っていました。そして、「お蚕さん」の天敵、ネズミから「お蚕さん」を守るために、罠を仕掛けたり、ネコを飼っていたりしたのだとのことです。






養蚕農家は、一度に1~2万頭もの「お蚕さん」を飼っていたということです。これを年に3~4回、多い農家では、5回も繭を作らせていたというから驚きです。「お蚕さん」2万頭×5回=10万頭飼うこととなります。
布1反分の生糸を紡ぐには、いったい何頭の「お蚕さん」がいればよいかご存じですか?正解は、2,500頭です。ということは、一年間で10万頭÷2,500頭=40反の反物ができる、という計算が成り立ちます。
明治時代、生糸の輸出が増えて養蚕が盛んになってくると、農家は、平屋の家を2階建てに、さらに3階建てに改築し、少しでも多くの「お蚕さん」を飼育しようとしました。ついには、農家の人たちの居住スペースを圧迫するほどに蚕架が増えていったといいます。そうなると、蚕架と蚕架の間にむしろを敷いて寝ていたと言います。では、その状況を体験してみましょう、ということで、二人の児童がむしろの上に寝転がりました。寝心地は、そんなに悪くないようでした、わらの切れ端が背中にたくさん付きました…。また、その際使っていたという枕も使ってみました。「これが枕?」と言いたくなる、硬い木のブロックでした。この枕で、敢えて寝心地を悪くすることで、蚕の世話をする時間を確保していたのだと聞き、生活が「お蚕さん」を中心に回っていたのだということがよく分かりました。






かわい承学校での学習を終えた4年一行は、三和学園に戻り、菟原下一サロンほほえみの皆様との交流に向けて、4齢の「お蚕さん」の世話の仕方を学びました。
ここからNHK京都放送局の取材が始まりました。教室に、大きなカメラと柄の長いマイクを持ったスタッフの皆様、菅江レポーターと吉田先生が入ってくると、緊張感が一気に高まりました。これまで新聞社の取材を受けたことは何度もありましたが、テレビ局は、初めてです。静かな学習のスタートとなりました。



4齢の「お蚕さん」は、5齢の半分ほどの大きさなので、できる限り直接触れないよう、桑の葉ごと移動させ、慎重に世話をしました。その間、レポーターさんとスタッフさんがその様子を撮影し、インタビューしていきました。京都新聞北部総局の記者さんも取材をされています。もの凄い状況でしたが、次第にこの「非日常」にも慣れていく子どもたちでした。









吉田地域講師が、聖徳太子の記した『養蚕訓』を紹介しながら、「お蚕さん」の世話に仕方を押さえられました。「『蚕を育てるなら、父母が赤子を可愛がるように育てなさい。』と書かかれています。だから、全ての『お蚕さん』が桑の葉を食べられるよう、目の前に葉を持っていくようにしましょう。」ということでした。



再びバスに乗り、菟原下一の下一公民館に移動しました。そこには、21名のサロンほほえみの皆様が待ってくださっていました。



ここでは、両丹日日新聞社の記者さんも加わり、3社の報道陣が取材する中、「お蚕さん」をはさんで、地域の皆様と子どもたちが養蚕にまつわる交流を行う「訪問蚕」の時間が始まりました。
子どもたちは、「お蚕さん」の世話をして、その多くを繭にすることができたという自信をもって、その経験を話しました。サロンの皆様からは、幼少の頃に養蚕に携わっていたり、養蚕の様子を見聞きしていたという経験談を聞かせていただきました。世話の仕方をよく覚えておられる方がおり、子どもたちとの話が弾んでいるグループがありました。また、旧菟原小学校で、繭の品評会が行われたというエピソードも聞かれました。












養蚕にまつわるいろいろな話ができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。菟原下一サロンほほえみの皆様、福知山市社会福祉協議会三和支所の横田様、吉田先生、ありがとうございました。



下一公民館からの帰り、NHK京都放送局の皆様が見送ってくださいました。お陰様で、テレビ取材というとても貴重な体験をすることができました。ありがとうございました。
気になるNHK総合テレビでの放映は、5月29日(金)18:30~19:00の『京いちにち』という番組内の「京のええとこ連れてって」という約8分間のコーナーにて放映される予定です。
取材後、映像素材がどのように編集されるのか、全くうかがい知ることはできないのですが、三和学園の取組がテレビ放送で見られるので、お時間がございましたら、ご視聴ください。