4年三和創造学習「繭掻き、毛羽取り、製糸」

  12月22日(月)に、4年生が三和創造学習の一環で、繭をまぶしから外す「繭掻まゆかき(収繭しゅうけん)」と、繭から糸を繰って生糸にする「製糸」を行いました。講師は、今回も吉田地域講師です。

 初めに、蔟から繭を取り外していく繭掻きを行いました。ちなみに、この時の蔟は、藁を組んで山型にした「改良折藁蔟かいりょうおりわらまぶし」というもので、明治時代に発明されました。何が「改良」なのかというと、繭掻き作業が終わると、コンパクトに折り畳むことができ、何回も使用できるのです。

 取り外した繭には、毛羽がたくさん付いていました。昔は、毛羽けばが付いたままの繭は出荷できなかったので、「毛羽取り機」という道具を使い、「毛羽取り」をしました。これは、文字どおり、収繭した繭の毛羽を取り除く道具です。明治期に発明され、どんどん改良されていきました。今回使用したのは、昭和期のものでしょうか?台の上に置いた繭を毛羽除去棒の方へ送り、把手はしゅを時計回りに回すことにより、除去棒に毛羽を巻き取るという仕組みです。使ってみると、面白いように毛羽が取れました。この作業の後、使い終えた蔟を畳む体験もさせていただきました。

 そして、いよいよ繭から生糸を紡ぐ「製糸」です。繭を熱湯に浮かべ、箸で転がしながら繊維を引き出し、それをって糸にし、つむにかけて巻き取っていきます。今回使用した錘は、ミニ・ペット・ボトルでした。「つむぐ」という言葉がありますが、これは、名刺の「錘」が動詞化したものです。「言葉をつないで文章を作ること」にも「紡ぐ」を使います。

 熱湯の入った鍋に繭を入れてかき回すと、少しずつ繭がほぐれていきました。繭を寄せるようにかき回していくと、自然に糸が引き出されてきました。子どもたちは、その糸の端を6~7本縒って、錘に巻き取っていきました。

 3グループに分かれて作業を行いました。繭から引き出した糸が太くならないように縒っていくのが大変でした。糸にこぶのような塊ができると、商品価値が下がって高く売れなかったということで、子どもたちは、均一の太さをした糸を作るため、真剣に作業をしていました。

 あっという間に時間が過ぎ、終わりの時刻となりました。一人一人が生糸を巻いたペット・ボトルを手にすることができ、満足げでした。

 これで、養蚕に関する全ての学習を終えることとなりました。1年間お世話になった吉田先生に、みんなで「ありがとうございました。」とお礼を言いました。

 吉田先生、本当にいろいろとご準備をお世話になり、学びを支えてくださいました。ありがとうございました!

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