1 きけますか?子どものサイン
 
 (1)校内教育相談の4つの役割
 
 まず、自校の教育相談において、次の4つの役割(仕事)<下記の8つの項目の内容>が校内体制のもとに機能しているかどうか、□にチェックしてみてください。
 
 どれかが欠けている場合には、校内教育相談体制を見直し、組織的に機能するよう、検討する必要があります。
 
 不登校の子どもへの対応に限らず、すべての子どもに対する適切な指導・支援を行う上で、これらの役割は必要にして不可欠な校内教育相談の役割であると言えます。
 





 

見立て
@対象となる児童生徒がどのような状態にあるのか理解します。

Aどのような指導・支援をするのが望ましいか大きな見通しをもちます。
 





 

関わり
@対象となる児童生徒、保護者等、その人の特徴や「問題」に応じて、心の問題の改善に向け、継続して意図的に関わります。
A個人のプライバシーを十分に守りながら、校内の教職員や地域社会の人々に働きかけて有機的な指導・支援を適切に行います。






 

連携・啓発
@心の専門家(スクールカウンセラー等)や医療、福祉の専門家(精神科医、児童相談所の相談員等)からコンサルテーションを受け、指導・支援に役立てます。(連携)
A児童生徒のよりよい人格の形成を促すために、児童生徒、保護者、地域社会に向けて心理的、教育的な情報を提供、提言する活動を行います。(啓発)






 

研修・研究
@校内研修会や市町教育委員会の研修等で行う研修会を企画、運営します。(研修)

A児童生徒の心の問題への指導・支援を行っていく上での技術的な手法や知識を確実なものにし、事例研究等の研究活動を行います。(研究)
 
 
 
 Fig.1のように、「スクールカウンセラーの仕事」と関連付けながら、校内教育相談の役割を構造化して4つに分けてとらえてみると、どうでしょう。
 どのチェックポイントの項目がうまく進んでいて、どこが円滑に運んでいないか見直してみると、自校の教育相談体制がみえやすくなります。
 
 スクールカウンセラーと相談しながら、スクールカウンセラーの仕事内容と併せて検討することも大事です。
 
 では、それぞれ4つの役割(仕事)の進め方や在り方について大切なことを順にみていきましょう。

Fig.1 「スクールカウンセラーの仕事」

 
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