宮津市上世屋の山村と里山景観

文化的景観

宮津市上世屋は、丹後半島東側山間部に位置し、成相寺奥ノ院なりあいじおくのいんとの伝承を持つ地域です。標高200mから350mの上世屋地区は、山間部の緩傾斜地に集落と水田などの耕作地が広がり、中世の城跡も残り、近世近代にかけて付近の中心集落でした。
 平成19年(2007)丹後天橋立大江山国定公園となり、第1種特別地域の大フケ湿原おおふけしつげんや「丹後上世屋内山京都府自然環境保全地域特別地区」等の希少な植生のほか、ブナやミズナラなど二次林も残る里山の豊かな植生も高く評価されています。

集落は主に入母屋いりもや造り・笹葺き屋根の民家で構成され、民俗技術として全国で唯一藤織りふじおりの紡織技術も残され、平成3年(1991)に京都府無形民俗文化財指定されています。過疎化の進む現在、「NPO法人里山ネットワーク世屋」等の活動と、宮津市、京都府関係機関と大学の連携などの取組に加えて、住民とともに現在の景観維持に努めています。
 豊かで厳しい自然環境とともに形成された山村・里山景観は、自然と生活・生業が一体となった貴重な文化的景観です。
(平成21年3月31日 京都府景観資産に登録)

 選定年月日 平成22年3月23日
 面積 約670ha
 選定区域 宮津市上世屋
 地図こちら(京都府・市町村共同GIS)のページへ
 選定理由 集落に係る景観地
 農林水産に係る景観地
 上世屋集落遠景  藤織り技術保存活動
  
 棚田の風景(5月)棚田の風景(10月)
  
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