京丹後市久美浜湾沿岸の商家群と街並み景観

文化的景観

 京丹後市久美浜町は但馬へ向かう豊岡街道、峰山・宮津に向かう久美浜街道などが結節する交通の要衝地です。当地には享保20年(1735)に久美浜代官所、明治元年(1868)に久美浜県庁が置かれ、一時近畿北部の行政拠点になりました。今回の選定地は旧町の中心域で、東西の通りに沿った短冊形の区画が特徴です。この区画は、中世山城と近世の代官所設置によって整えられました。
 また、現在の街並み景観を構成する家屋群は、大正14年(1925)の但馬地震、昭和2年(1927)の北丹後地震で甚大な被害を受け、復興された後の様式が基本となっています。所々には倒壊を免れた江戸~大正時代の商家建築も残されています。そのほかに、震災後に架橋された石造橋梁や小型和船を収納する舟屋など、当地の風土に根ざした構造物も残されています。この街並み景観は、現在まで地元NPOやまちづくり協議会の取組によって保全されてきました。
 このように歴史的な地割が今日まで残り、震災を経て復興された昭和初期の街並みが周囲の良好な景勝地とともに保全されてきている貴重な文化的景観です。
(平成23年1月18日 京都府景観資産に登録)

 選定年月日 平成24年3月23日
 面積 約15.7ha
 選定区域 京丹後市久美浜町小字古城山、殿町、西本町、新町、東本町、土居町、新橋、仲間町、十楽町、東山の各一部
 地図 こちら(京都府・市町村共同GIS)のページへ
 選定理由 商工業に係る景観地
 集落に係る景観地
 歴史的事跡に係る景観地
 久美浜の町並み 栃谷川河口の風景
  
 石橋橋梁 地元NPOの活動
  
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