平成15年度努力点 |
社会教育においては、「指導の重点」や『「京の子ども、夢・未来」プラン21−京都府の教育改 革−』を踏まえ、社会のさまざまな教育機能を有機的に関連付け、人生の各時期に応じた多様な学習 機会の提供や自発的な学習活動の支援など、府民が生涯にわたって学び続けることのできる学習環境 の総合的な整備・充実に努める。 さらに、「人権教育のための国連10年京都府行動計画」を踏まえ、同和問題をはじめとするさまざ まな人権問題についての学習活動の推進を図る。 そのため、京都府教育委員会と市町村教育委員会がそれぞれの役割を明確にし、他の行政機関も含 めた関係機関相互の連携を強めながら、民間における取組も視野に入れた教育活動の企画・推進を図 るとともに、以下のことを重点課題として社会教育の充実に努める。 |
1 | 生涯学習社会に対応する推進体制の整備をはじめ、幅広い分野を視野に入れた社会教
育の計画的な推進を図るとともに、「京都OWN学習プラン」(京都府生涯学習振興基
本構想)を指針として、生涯学習の振興に努める。
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2 | 人権という普遍的文化を構築するため、社会教育におけるこれまでの同和教育の成果
と課題を踏まえ、同和問題をはじめとするあらゆる人権問題の解決に向け、府民の自発
的な学習活動を推進する。
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3 | 男女共同参画社会の実現に向けて、女性の自立と社会参画を促進するため、多様な学
習活動を推進する。
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4 | 学校及び地域社会の教育資源を積極的に活用して、学社連携を推進する。
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5 | すべての教育の出発点である家庭教育の在り方を問いなおし、「生きる力」の基礎的
な資質や能力を育成するため、乳幼児期からの家庭教育の振興に努める。
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6 | 次代を担うにふさわしい青少年を育成するため、完全学校週5日制の趣旨を踏まえ、
ボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動を促進すると
ともに、家庭、地域社会、学校の連携の強化に努める。
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7 | 活力にあふれる府民生活を実現するため、生涯スポーツと競技スポーツの振興を推進
する。
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8 | 豊かな自然と長い歴史の中ではぐくまれた府内各地の優れた文化を深く理解し、正し
く継承・発展させる取組の充実を図る。
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9 | 国際理解、環境、情報などの現代的課題に関する学習活動を推進する。
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10 | 社会の変化に対応する豊かな教養と高い識見が求められている社会教育関係職員の専 門性を高めるため、研修の充実に努める。 |
「京都OWN学習プラン」(京都府生涯学習振興基本構想)を指針として、府民が心 豊かで充実した生活を求めて、生涯にわたる多様な学習活動を主体的に行える生涯学 習社会を実現するため、地域の特性を生かした学習基盤の計画的な整備の促進に努め る。 |
(1) | 社会教育と学校教育との連携の強化に努めるとともに、学校などを社会教育活動の 場として積極的に活用し、幼児期から高齢期までの生涯の各時期に対応する学習機会 の拡充に努める。 |
(2) | 府民の自発的な学習活動の促進に努めるとともに、国際理解、環境、情報などの現 代的課題に関する学習活動を推進する。 |
(3) | 生涯学習・社会教育における指導者の養成と確保に努め、その資質の向上を図る。 |
(4) | 多様な学習需要に対応するため、他の行政機関などとの連携を図るとともに、民間 の教育活動も視野に入れた生涯学習推進体制の充実に努める。 |
(5) | 生涯学習を支える社会教育活動の促進に必要な調査・研究を進めるとともに、府民 の自発的な学習を支援する広域的な情報の提供と相談体制の充実に努める。 |
(1) | ボランティア活動に関する情報提供や相談に応じるため、市町村や関係行政機関 等との連携の強化に努める。 | |
(2) | 社会教育施設や学校等におけるボランティア活動を促進するため、研修機会の充 実を図る。 | |
(3) | 「ボランティア国際年」の取組の成果を踏まえ、ボランティア活動の振興に努め る。 |
(1) | 情報収集機能の充実を図るとともに、生涯学習関連施設等との情報通信ネットワ ークの最大限の活用に努める。 | |
(2) | インターネットや衛星通信等を利用した教育システムの積極的な活用の促進に努 める。 | |
(3) | 生涯学習関連施設等において情報活用能力を身に付ける学習機会の充実に努める。 |
府民の生涯にわたる学習機会の拡充や地域社会の形成を図る上で、社会教育関係団 体などの果たす役割は重要であり、団体の自主性を尊重しつつ、その活動の意義を重 視し、活性化に努めるとともに、一層の連携・協力を進める。 |
(1) | 社会教育関係団体の実態を踏まえ、学習課題の設定や学習プログラムの編成ができ るよう、指導・援助に努める。 |
(2) | 社会教育関係団体が主体的に活動できるよう、相談への適切な対応や必要な情報提 供に努める。 |
(3) | 社会教育関係団体などの指導者を養成するための研修の充実を図る。 |
(4) | 社会教育活動の推進を図るため、関係機関との連携の強化に努める。 |
府立の図書館、婦人教育会館、少年自然の家、郷土資料館などの機能の充実を図る とともに、府及び市町村の社会教育施設・設備のそれぞれの特性を生かした総合的な 活用を促進する。 |
(1) | 府立図書館を中核とした情報ネットワークを活用し、市町村立図書館等の支援に努 めるとともに、生涯学習社会に対応できる府立の社会教育施設の機能の充実に努める。 |
(2) | 府及び市町村の社会教育施設間や他の行政機関などが所管する関連施設との積極的 な連携に努める。 |
(3) | 府民の学習需要にこたえ、視聴覚教材の整備・充実に努める。 |
(4) | 視聴覚教育関係団体との連携を強め、府及び市町村の視聴覚ライブラリー活動の活 性化に努める。 |
同和問題の解決に向け、社会教育が果たすべき役割の重要性を認識し、府民の学習 意欲などを踏まえた実践につながる自発的な学習活動を推進する。 |
(1) | 同和問題の正しい理解と認識を深めるための学習機会を拡充するとともに、その取 組を通して人権意識の高揚に努める。 |
(2) | 地域の実態を踏まえた教材の充実を図るとともに、学習内容や方法などの工夫改善 に努める。 |
(3) | 同和問題の解決に向けた学習活動の活性化を図るため、社会教育関係職員及び社会 教育関係団体指導者の資質の向上に努める。 |
(4) | 府内各地域での学習活動を効果的に推進するため、学校及び関係機関と連携した総 合的な取組の促進に努める。 |
「新KYOのあけぼのプラン」(京都府男女共同参画計画)の趣旨を踏まえ、男女 共同参画社会の実現を目指し、女性の自立と社会参画の促進を図る。 |
(1) | 男女の人権の尊重を基盤とし、女性の自立、地位向上と社会参画を促進するため、 生涯にわたる多様な学習機会の充実と学習プログラムの開発に努める。 |
(2) | 京都府立婦人教育会館(ふれーる)を男女共同参画社会の実現に向けた研修、交流、 情報提供の場として、その活用と機能の充実を図る。 |
(3) | 女性の学習活動を活性化していくため、国際理解、環境、情報など現代的課題への 対応を踏まえた指導者研修の充実を図り、指導者の養成に努める。 |
(4) | 地域の共通課題を中心に据えた活動を進めるため、関係機関・団体との連携の強化 に努める。 |
「SKYプラン」(京都府高齢化対策大綱)による取組の成果を踏まえ、高齢者が生 き生きと生活するための学習活動と社会参加活動を促進する。また、すべての府民が 高齢化社会や高齢者についての理解を深めるため、ライフステージに対応する学習活 動の促進を図る。 |
(1) | 高齢者の知識や経験を生かし、生きがいのある充実した生活が送れるよう、ボラン ティア活動を含むさまざまな地域活動など社会参加活動の促進に努める。 |
(2) | 高齢者が進んで参加できる多様な学習機会の提供に努めるとともに、世代間交流な ど学習活動の充実を図る。 |
(3) | 高齢者の健康の保持と増進を目指し、各人に合ったスポーツ活動の促進を図る。 |
(4) | 高齢化社会や高齢者について正しい理解と認識を深め、府民一人一人が自分自身の 問題として捉えることができるよう、啓発に努める。 |
(5) | 地域での学習活動を推進するため、指導者養成に努めるとともに、関係機関・団体 との連携に努める。 |
「京都府障害者基本計画 後期実施計画」の趣旨を踏まえ、障害のある人が社会の 一員として充実した生活が営めるよう学習機会の拡充に努めるとともに、すべての府 民が障害及び障害のある人についての正しい理解と認識を深め、人間としての尊厳を 確かめ合い、ともに支え合いながら豊かなくらしを目指す学習活動の推進を図る。 |
(1) | 障害の種別、程度及び生活に即した地域での学習・文化・スポーツ活動の機会の充 実と参加の奨励に努める。 |
(2) | 障害者社会教育研修事業などの拡充に努めるとともに、指導者の養成を図る。 |
(3) | 障害のある人が社会教育活動に積極的に参加できる環境づくりに努める。 |
(4) | 障害及び障害のある人についての正しい理解と認識を深め、ともに学ぶ学習活動の 推進に努める。 |
(5) | 福祉、医療、労働などの関係機関や学校との連携の強化に努める。 |
すべての教育の出発点である家庭教育の役割を明確にし、家庭の教育力の向上を図 るための学習活動を推進するとともに、完全学校週5日制の趣旨を踏まえ、学校及び 地域社会と連携した家庭教育の総合的な振興を図る。 |
(1) | 豊かな心をはぐくむ家庭の教育力を高めるため、家庭教育に関する学習機会の充実 に努める。 |
(2) | 乳幼児期から青年期までの各時期における発達段階に即した適切な家庭教育を進め るための学習活動を推進するとともに、父親の家庭教育への参加の促進に努める。 |
(3) | 子育ての悩みや不安に対応するため、子育てなどに関する情報の提供に努めるとと もに、地域の実態を踏まえた身近な場での交流や相談活動を推進する。 |
(4) | 家庭教育に関する資料などを活用し、学習活動の充実に努めるとともに、その指導 者の養成を図る。 |
(5) | 家庭教育に関する講座やPTA活動などへの積極的な参加を促進するとともに、学 校、地域社会及び関係機関・団体との連携に努める。 |
「新京都府青少年プラン」を踏まえ、新しい時代を切り拓く力を持ったたくましい 青少年を育成するため、豊かな体験活動や社会参加活動の促進に努めるとともに、家 庭、地域社会、学校が連携して、「青少年の健全な育成に関する条例」の趣旨に沿っ た健全育成活動の総合的な推進を図る。 |
(1) | 府立の少年自然の家(グリーンパル南山城・グリーンパルるり渓)などの施設を活 用し、自然体験活動や集団宿泊生活など、豊かな体験を通した学習活動を推進する。 |
(2) | 文化・スポーツ活動を推進するとともに、地域の行事への参加やボランティア活動 など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の充実に努める。 |
(3) | 国際理解、環境、情報など現代的課題に関する学習活動を推進するとともに、学習 内容の充実に努める。 |
(4) | 青少年を活動の企画段階から参画させることにより、自主性・創造性などを育てる とともに、活動を支援するリーダーの養成に努める。 |
(5) | 地域における活動を充実し、地域全体で豊かな心を持つ青少年を育成するための体 制整備の促進を図る。 |
(6) | 関係機関・団体との連携を密にしながら、社会環境浄化の取組など健全育成活動の 推進を図る。 |
健康で生き生きとした府民生活を実現するため、競技水準の向上を図るとともに、 生涯スポーツの振興に努める。 |
(1) | 府民のスポーツ意欲をかきたてるため、優れた選手の育成と強化を目的とした競技 スポーツの振興に努める。 |
(2) | 府全域に及ぶ総合的な大会を実施するとともに、スポーツクラブの育成や組織の充 実に努める。 |
(3) | 市町村の特色あるスポーツ・レクリエーション活動の促進に努める。 |
(4) | 府民スポーツの振興のため、施設を有効に活用するとともに、より活発な府民のス ポーツ活動に対応できるよう体育・スポーツ施設の整備、充実に努める。 |
(5) | 府民のスポーツ活動の水準を高めるため、高い資質を持つ指導者の養成に努める。 |
生活にうるおいと喜びをもたらし、豊かな人間性をはぐくむため、地域における文 化活動の促進に努める。 |
(1) | 伝統文化の理解と継承、芸術の鑑賞や創作活動など地域における多様な文化活動の 促進を図る。 |
(2) | 文化活動に関する情報提供や優れた芸術文化にふれる機会の提供に努める。 |
(3) | 文化活動を行っている団体や個人が共同した取組ができるよう、関係機関や指導者 との連携に努める。 |
(4) | 国際理解のための学習活動を進め、新しい文化の創造に努める。 |
(5) | 地域の文化活動の拠点となる施設の体系的な整備を促進するとともに、その有効な 活用を図る。 |
京都府の歴史、文化を考える上で欠くことのできない資料となっている府内の文化 財は、豊富で質が高く、文化環境の向上と発展の基礎をなすものであり、現在に受け 継がれている各地域の文化財を大切に保護するとともに、府民生活の文化的向上に役 立てるよう活用を図る。 |
(1) | 「京都府文化財保護条例」の趣旨に沿って文化財を調査し、所有者などがその保護 と活用に努めるよう理解と協力を促しながら指定や登録を進める。 |
(2) | 広く府民の間に文化財愛護の心を育て、次代へ引き継ぐため、普及啓発に努める。 |
(3) | 府立の山城・丹後両郷土資料館を中心に、地域の歴史や文化の特性を生かした資料 の調査収集、展示、講習会などを行い、府民の生涯学習の振興に努める。 |
(4) | 市町村と連携し、それぞれの文化財保護条例の効率的運用を促進する。 |
(5) | 府内にある文化財の保護と活用を図るため、所有者、市町村及び関係機関・団体と の連携に努める。 |