(1) 校内委員会での推進
イ 児童の実態把握
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  校では、従来から児童の学習面、行動及び生活面での教育的な支援の必要性を判断するために実態把握が行われている。LD、ADHD、高機能自閉症等の児童の実態把握は、校内委員会の仕事であるが、特別支援教育部(障害児教育部)や生徒指導部、教育相談部、就学指導委員会等と連携をとり、実態把握の方法や時期を整理し実施することが支援を必要としている児童の見落としをなくすことにつながる。
実態把握は、障害種別の判断をするものではなく教職員の気づきを促し、実際の支援につなげていく事に目的があるのはいうまでもない。校内研修でLD、ADHD、高機能自閉症等の障害について基礎的な理解を図る、担任がチェックリストを実施する時間を設定する等各校で工夫がなされ、ステップ1の実態把握はできつつある。これからは、判断仮説及び指導仮説に基づく個別の指導計画の作成から支援の実施につなげるためのステップ2のアセスメント票を作成する力が求められている。18年度は、学校のニーズに応えるために、アセスメント→個別の指導計画について研究協議の中で深めていくので、参考にしてもらいたい。
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実態把握のステップ

 ステップ1 校内の特別な支援が必要と思われる児童の気づきのための実態把握
  ポイント! LD、ADHD、高機能自閉症等の気づきの視点の明確化
◆ 文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国調査」の質問項目の活用
◆ 各種のチェックリストの活用⇒自校バージョンにアレンジ

  ポイント! 実態把握の時期の計画的な位置づけ  
◆ 4月に実施⇒早期支援につなげる
◆ 家庭訪問前に実施⇒保護者との連携につなげる
◆ 夏休みに実施⇒1学期間の担任の児童理解を的確な実態把握につなげる
◆ 4月と夏休みに実施⇒行動面(4月)・学習面(8月)の支援につなげる

  ポイント! 大規模校はチーム編成
 低、中、高学年チームに分かれて、メンバーを少人数にし会議等を持ちやすくすることで、早期に指導・支援を実施しました。

 ステップ2 支援が必要な児童の的確な支援を実施するための実態把握
  ポイント! 連携して情報収集アセスメント票の作成
◆ 心理検査の実施
◆ 学力検査等の実施
◆ 下学年時の担任からの情報収集
◆ 保護者から成育歴の聴取
◆ 通級指導教室、専門家チーム及び巡回相談の活用

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