カウンセリングにかかること
 大人への反抗心がベースにあるような荒々しい非行傾向の事例については、親も子どもも、そして担当している教師も、必ず早目にカウンセリングにかかることが必要だと思います。

 この「早目に」というところが難しいのかもしれませんが、「ちょっと変だなと思ったらすぐに」と考えるといいかもしれません。

 カウンセリングにかかることで、それまで見えなかった親子関係が新しく見えてきたり、誰もが体験する非行に特有の「重い嫌な感じ」を楽にしたり、そして何よりも自身を少しでも理解しようと努力し続けていてくれるカウンセラーの存在自体が大きな支えになります。


 
 親や教師は、完全な大人でも人格者でもあるはずがないのだから、最愛の我が子、あるいは担当している子どもに責められ、攻められることほど苦しいことはありません。

 我慢し続けているのは大人にとっても、もちろん子どもにもよくありません。

 心理相談所では自分の思うとおりにならないイライラや不満を吐き捨てに来られたらどうでしょうか。
 そう簡単に子どもたちの状況が改善できるとは思えませんが、反抗し続ける子どもと向き合うとき、少し肩の荷を降ろして「楽に構えて向き合う」方法が一緒に探せるかもしれないし、反抗の意味するものが一緒に探せるのではないかと思います。

 反抗心がベースにある非行は、一人で抱え込むには荷が重すぎます。

 
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