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T 学力診断テスト(国語科)における児童生徒の課題
4 学力診断テスト(国語科)における具体的な課題 ―「言語事項」―
「言語事項」の課題   ここでは、学力診断テストにおける「言語事項」の課題を次のように整理しました。

◆ 「語句の性質や役割上の類別」に課題があり、文脈に即した適切な語句を選択できない。
◆ 単語と文節の区別や、修飾・被修飾の関係など、文の構造を理解した上で文章の内容を正確に把握する力が弱い。
◆ 「常体と敬体の理解」に課題があり、文末表現まで注意してとらえることができない。
「言語事項」の改善のポイント  改善のポイントは、次のようになります。

 語句の量を増やし、その使い方の範囲を広げることが重要です。
→(読書によって理解できる語句を増やすことで、文脈の中で語句の意味をとらえる力が付きます。低学年から読み物への興味・関心を高め、読書への意欲付けを行い、読書の幅を広げることが大切です。)

 文の構成の基礎をなし、文章の論理的な関係を把握する上で大切な役割を果たす「主語・述語の関係」や「修飾と被修飾との関係」などについては、低学年から、中学年、高学年、中学校と段階的、系統的に指導する。
→(「誰がどうした」「何が何だ」「何がどのようだ」など、主語と述語の続き方や照応関係に注意して、文章を書いたり、読んだりする指導とともに、単語と文節の区別や文の成分の学習を体系的に行い、その定着を図ることが大切です。)

 相手や目的、その場の状況に応じて使う言葉があることを理解し、実際に、それらの言葉を正しく使うことができるように、継続的・反復的に指導する。
→(学校教育全般にわたり言語環境を整えるとともに、教師自身が言語感覚を磨き、正しい言語を用いて指導に当たることが重要です。)  

 文化審議会答申では、小学校段階では「『読み』の学習を先行させることで、言葉の知識(特に語彙力)を増やすこと」が重要だとしています。「言語事項」については、3つの領域(「読むこと」「書くこと」「話すこと・聞くこと」)と相互に密接な関連を図りながら、身に付けていくことが大切です。
 その際、発達段階に応じて、小学校と中学校が連携し、系統的・段階的に指導していくことが重要です。
 








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