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T 学力診断テスト(国語科)における児童生徒の課題
1 学力診断テスト(国語科)における児童生徒の課題
学力診断テストに見られる課題   京都府が実施している小学校基礎学力診断テスト、中学校学力診断テストの分析から、京都府内の小中学校における国語のさなざまな課題が明らかになってきています。
 ここでは、各領域・事項の課題を次のように整理しました。

<読むこと>
◆ 文脈に即した語句の意味を把握する力が弱い。
◆ 文章を内容や場面に応じていくつかの「まとまり」としてとらえる力が弱い。
◆ 段落を相互に関連付けながら文章の展開を見ていく力が弱い。

<書くこと>
◆ 「中心を考えてから書く」力が弱い。
◆ 書くことに係る無答率が高い。

<話すこと・聞くこと>
◆ 話し手の取り上げた話題が、どのような内容であったかを的確にとらえる力が弱い。
◆ 中心の話題をとらえる力が弱い。

<言語事項>
◆ 「語句の性質や役割上の類別」「単語と文節の区別」や、「修飾・被修飾の関係」など、文の構造を理解した上で、文章の内容を正確に把握する力が弱い。
改善のポイント   これらから、「一つ一つの語句の意味、はたらきを把握すること」、「全体をまとまりとしてとらえ、要約すること」を特に大きな課題ととらえ、改善のポイントを次のように考えました。
  図(上部)
 「部分と全体」「全体と部分」の関係を常に意識しなが ら、読み進めていくことが大切です。部分的な読みに終始してしうと、主題や要旨を正確にとらえられなくなります。逆に、大まかな理解に終始してしまうと、叙述に即した正確な読みができなくなります。
  図(下部)
 そこで、次のような双方向の読みが必要です。

○ 語句の意味、文の構成を押さえた上で、段落相互の関係や論理・筋道を的確にとらえ、主題や主旨を明らかにしていく読みが大切です。 (部分→全体→中心)

○ 題名や題材(説明されている事柄や筋)などから、おおよその内容、作者(筆者)の意図を推測しながら、段落相互の関係や要点、それぞれの語句の意味、はたらきなどをとらえる読みが大切です。(全体→部分→中心)

○ これらの指導の上に立って、児童生徒が自分で大事だと思う事柄を読み取るなど主体的な学習活動をできるだけ多く取り入れ、個々の考えを生かす授業づくりが重要になってきます。
 


 


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