京都府教育庁指導部文化財保護課  Cultural Properties Division, Kyoto Prefectural Board of Education
 

清水寺本堂の修理

建物の概要

 清水寺本堂は斜面上に建ち、正面に懸造の舞台を持つことに大きな特徴があります。また、建物を覆う檜皮葺の屋根は、「照り起り」と呼ばれる優美な曲線を持つ寄棟造の大きな屋根と、周囲の張り出し部分の屋根とを巧みに処理した複雑なものとなっています。このような特徴的な姿や建物内部の空間構成などは、創建以来の伝統を受け継いでいるものと考えられます。
本堂 外観(奥院側から望む)
外観(奥院側から望む)
「清水寺の舞台」を支える束柱と貫
「清水の舞台」を支える束柱と貫

修理の概要

 今回の修理は昭和42年以来、約半世紀ぶりのもので、屋根葺替と破損部分の部分修理を主に行います。工事は可能な範囲から順次進めていて、これまでに檜皮の購入や、舞台の束柱の根継ぎ補修、舞台下の斜面の崩落防止対策などを行いました。平成28年度末からは屋根葺替に着手、このため、しばらくの間、建物は素屋根によって覆われることとなります。
舞台の束柱の根継ぎ補修の様子
舞台の束柱の根継ぎ補修の様子
昭和修理時(昭和39~42年)の素屋根建設中の様子
出典『国宝清水寺本堂修理工事報告書』(京都府教育庁文化財保護課、昭和42年3月)



修理の経過

 平成21年度~ 檜皮の購入
 平成22年度  構造診断
 平成23年度  舞台下の発掘調査
 平成25年度  舞台下束柱の根継ぎ補修
        舞台下斜面崩落防止のための鋼管杭の埋設 
 平成25年度~ 舞台下斜面表層の土間叩き補修
        建具の漆塗補修
 平成28年度  素屋根の建設(平成29年1月~7月)
 平成29年度~ 檜皮葺の葺き替え
        漆喰壁の塗り直し
 平成31年度  檜皮葺完了・素屋根の解体(平成32年3月に完了予定)

今後の予定

 平成32年度  舞台の破損部分等の補修


修理の状況

本堂屋根の施工状況(平成31年3月末時点/水色:平葺完了)


檜皮葺断面と各部の名称(修理前の裳階北流れ)


平成31年3月
 本宇側背面の平葺と、正面翼廊の檜皮葺が完了しました。引き続き、本宇正面の平葺を進めています。
 また、東局の漆喰壁修理が完了し、外陣まわりの蔀を復旧しました。

西翼廊 檜皮葺完了(南西から望む) 

西翼廊と本宇正面の平葺を施工する様子


清水寺の修理事業の概要

本堂修理の経過
釈迦堂の修理状況(4月9日更新)
その他の建物の修理