現場の教員の 間違いやすい手話表現

「日本手話」と「日本語対応手話」は区別されることもありますが
聾学校の現場教員としては、

@様々なコミュニケーション手段を持つ子供達を目の前にして 、
  どの生徒にも、伝わるようにしたいこと 。
A学校では、教科・日本語の内容を正しく伝える必要があること。
B健聴者がすぐに 「日本手話」 を使いこなすことは 難しいが、
 できるだけ正確に意味を伝える必要があること 。

そこで、本校教員の間違いやすい手話表現を集め、
「この手話表現なら、簡単により正確に意味が伝わるのではないか」
という答を検討してみました。毎月このHPで発表したいと思います。

 

2006年3月の手話

(例文) いつでも 遊びに行っていいですか?
まず、この文を手話で表してください。

マル
マル
マル

次に、下の文をどのような手話で表しますか?
  @ いつも 同じ 
  A いつでも 遊びに行っていいですか?
  B 毎日 遊びに行ってもいいですか?


@の「いつも」という手話には、「毎日」という意味もあります。

Aの文章で、「いつも・毎日」という手話を使うと、「B毎日遊びに行ってもいいか」という意味になってしまうでしょう。

Aの文章の手話表現として、「 いつ (疑問詞)」という手話単語を使って表す人が見られます
(この手話表現もOKかどうかについて、いろいろな意見が見られています)。

他に、Aを「好きな時に、遊びに行ってもいいですか?」と言い換える、という方法が考えられます。

B は「 いつも・毎日 」という手話単語を使って良いでしょう。

このように、その時伝えたいことは何かを考えて区別して表現する方が、
手話を読みとって勉強する子どもにはより正確に伝わると思います。

    

@いつも・毎日 A-1いつ
いつも・毎日 いつ
A-2好きな時 Bいつも・毎日
好き いつも・毎日


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