17日(火)に始まった学校図書館の一般公開では、企画展の資料以外も御利用いただいています。
19日(木)には、かつて久美浜高校に存在した分校「松江分校(昭和27年に廃止された定時制)」の名称の由来を研究している地域の方が郷土資料を探しに来校されました。昼休みには生徒も一緒に、久美浜湾が別名「松江の浦」と呼ばれていたことや、その由来などについて知るため、『久美浜町誌』『熊野郡誌』などをひもといて、郷土研究を試みました。
生徒達は、自分たちの学校に分校があったことも初耳で、久美浜湾の別名も初めて知り、その由来を「松並木のある入り江だからでは?」と自分たちの推論を述べて、日本全国にある「松江」という地名をインターネット百科事典のウィキペディア等で調べました。しかし、「他所の例はさておき、久美浜湾が松江と呼ばれた明確な根拠というには、そう書いてある<出典>がないと、〇〇だと思うだけでは、ちゃんとした論文とはいえない」「〇〇かも、と思ったら、その根拠が書いてある本をとことん探す」という研究の厳しさと、「気になったらとことん調べたくなる」という追求の楽しさを教わりました。また、この方が、1,200字の文章を書くために毎日4紙の新聞に目を通し、気になる記事を5年以上スクラップし続けておられることや、集めた資料を要約してデータベース化するなどの苦労を聞かせていただき、目を丸くしていました。
大学のない丹後地方では、「研究」というと縁遠いことのように思いますが、じつは身近には様々な「研究」をされている方がいるということを知り、直に話す機会を得たことは、とてもよい体験になったのではないでしょうか。
一般公開は、今月30日(月)までの平日9時-17時まで行っています。


推測したことが正しいかどうかは、出典を探して確認することが大切だと教わる生徒達。