校長挨拶

校長挨拶
京都府立北桑田高等学校 校長 徳廣 剛

北桑田高等学校のホームページにアクセスしていただき、ありがとうございます。 

【はじめに】

新型コロナウイルスの感染及び感染拡大予防に係り、多くの方々が健康や生活に多大な影響を受けてこられたことと存じます。改めて心よりお見舞い申し上げますとともに、特にこの3年間学校活動が大きく制限を受けてきた中で工夫をされ乗り越えてこられた小中学校や御家庭に対し心より敬意を表したいと思います。

本校におきましては、豊かな自然と少人数教育の特色を活かし、教職員や生徒達の工夫と努力により何とか授業、学校行事、式典、部活動等への影響を最低限に抑えることができたと感じております。進路実績も卒業生の1割が国公立大学、3割が私立大学、1割が公務員に就職、2割が医療・看護・福祉系などほぼ全員が第一希望の進路実現を果たしました。更に、全国大会総合優勝3回を誇る自転車競技部は、昨年度全国高校総体において5年連続で優勝者を輩出し、全国高校総体自転車競技ロードレースの部総合優勝、国体優勝、日本新記録、世界選手権入賞等々輝かしい成績を挙げることができました。また、陸上競技部はデフリンピック(聴覚障がい者世界大会)女子棒高跳で銅メダルを獲得し京都府スポーツ特別栄誉賞を受賞、スポーツクライミングでは3年連続全国大会出場、スポーツシューティング(ビームライフル射撃)部は毎年全国大会出場、近畿大会準優勝、農業クラブでは毎年全国大会で優秀賞を獲得するなど、小規模校ながら全国に名を轟かす活躍をしています。

さて、本校は、京都市北部の京北町に位置し、平安京を築く上での千年を越える歴史ある林業の町で、高級建材として床柱などに用いられる「北山杉」の一大産地でもあります。校区には日本有数の原生林である美山の「芦生原生林」や重要伝統的建造物群保存地区である「かやぶきの里」などがあり、学校を取り巻く地域全体が『京都丹波高原国定公園』として指定されています。

『山に良材、里に人材』。本校の歴史は、昭和19年前身である京都府立北桑田農林学校が地域の主要産業である農林業を担う人材の育成を目的として設立認可されたことに始まり、昭和23年には戦後の学制改革に伴い京都府立北桑田高等学校と改称され、昭和50年に開設された美山分校と共に、これまでに1万1千名を超える卒業生を送り出した歴史と伝統をもつ学校です。本校に対する地元からの期待は大きく、「後援会」「同窓会」「PTA」から多大な御支援を頂き、本校のより一層の魅力づくりに地元あげての応援をしていただいているところであり、毎年、府立学校「地域創生推進校」の指定を受け、地域活性化の核になることを目指しています。一昨年度からコミュニティースクールとして学校運営協議会を設置し、地域や地域の幼小中学校と連携して「SDGs(持続可能な開発目標)」をテーマに取り組んでいます。

 本校の特色として、府内唯一、全国でも数少ない林業専門学科【京都フォレスト科】 があり、『森の担い手』を育てるべく、山林管理から木工・レーザー加工・ログハウス建築など林業を一貫して学ぶことができる全国唯一とも言える学校です。山林実習はもちろんのこと、一昨年度にほぼ全ての大型機械設備が更新され、最新の機器を使った木材加工実習を行い、間伐材を一切無駄にすること無く活用し、以前よりSDGsを実践しています。更に高機能林業機械や最新のドローンによる実習等、『スマート林業』にも取り組む一方で、京都の伝統産業(和ろうそく)の存続を目的とした「悠久の灯プロジェクト」や、京都府立大学や京都府林業大学校との連携も行い、地域や林業の活性化、環境・防災といったテーマにも取り組んでいます。

【普通科】は各学年1~2クラスという小規模の学校であることを活かし、「Kitakuwada Style」と呼ぶ本校独自の学習システムにより、10~20名の徹底した少人数講座による授業展開や一人一人に寄り添った丁寧な学習指導・進路指導、更に「サテライト講座」(タブレットを使った映像授業を学校で受けられる)を活用することで、塾や予備校に通うことなく進路希望の実現(国公立、難関私立大学等)を達成するとともに、総合的な探求の時間では「森の京都ふるさと創生学」と名付けた北桑田地域にある自然産業・文化等を教育資源とした体験活動や学習支援を通じて、地域創生に寄与する人材の『地域の担い手』育成を目指しています。

さらに、大きな特色である【寮生活】では家族と離れた共同生活を通して、社会に出てからの「生きる力」をつける貴重な実践の場として生徒・保護者から信頼と評価をいただいています。

また、「文武両道」を伝統とする校風から、部活動は加入率が常に90%以上と非常に高く、全国高校総体で3回の総合優勝を誇り、全国強豪校である自転車競技部をはじめ、校内で公式戦ができるボルダリング施設を活用してスポーツクライミングにも挑戦するワンダーフォーゲル部、伝統の硬式野球部、棒高跳にも取り組む陸上競技部、剣道部や小編成部門で活躍する吹奏楽部など、恵まれた環境の元で活発に活動しています。

進路は毎年ほとんどの生徒が第一志望に進むことができ、小希望校のため合格人数は少なくても、公務員の合格率、国公立や難関私立大学の進学率等、生徒人数あたりの合格率は京都府でも上位に位置します。

京都府内はもちろん、全国でも有数の自然に恵まれた学習環境と少人数を活かし、充実した指導体制のもと、生徒一人一人が主人公となり、『みがき、かがやく』ことができる高校です。「生徒が学んでよかった」、「保護者が行かせてよかった」と思える学校であり続けるために、また地域とともに歩む学校であり続けるために、教職員一同、全力で取り組んで参ります。

今後とも変わらぬ御理解と御支援をよろしくお願い申し上げます。

【美山分校】南丹市美山町にある、昼間定時制の美山分校は農業科・家政科を有し、「みんなで支え合い、励まし合いながら、ゆっくり・じっくり・働きつつ学ぶ」をモットーに、時代のニーズに応え、一人一人を大切にした教育を進めております。※別途ホームページを御覧ください。

また、北桑田高校公式インスタグラムにて随時情報を発信しております。よろしければ以 下のリンクより公式ページを御覧ください。

【公式】北桑田高校インスタグラム

令和5年4月

京都府立北桑田高等学校

校長  德 廣  剛

タイトルとURLをコピーしました