校長挨拶

近畿地方唯一の水産・海洋系単独高校としての責任感と使命感

 ようこそ 京都府立海洋高等学校のホームページを訪ねてくださりありがとうございます。
 校長の上林 秋男です。

 本校は、 明治31年に創立された水産講習所を前身とし、125年目を迎える歴史のある伝統校で、近畿地方で唯一、教科「水産」を履修する専門学科単独の水産・海洋系高校です。
 創立以来、地元漁業・水産製造業振興を発端に、食品化学、無線通信等、時代のニーズに応じ教育内容を更新しながら役割を果たしてきました。

 現在、 京都府立海洋高等学校 として、地元水産業・食品製造業等振興を土台に、つくり育てる漁業や海洋土木、環境や流通、観光関連産業、上級学校への接続等、幅広く水産・海洋関連産業へ貢献することも守備範囲に加えて視野を広げ、社会に有為な人材育成を行っております。

 波静かで 風光明媚 な栗田湾に直結する恵まれた校地には、本校専用の岸壁(ポンド)もあり、実習船の係留やダイビング、二枚貝(イワガキ)の育成、部活動(ボート、ヨット、カッター)等に最適な立地条件であるとともに、総トン数258トン・全長47mの実習船「みずなぎ」を始め、10mダイビングプールや栽培漁業実習棟、食品製造工場や寄宿舎(男子寮)、海面育成筏等の充実した施設設備もあり、全国に46校ある水産・海洋系高校の中でも、教科「水産」の学びには絶好の環境となっています。

 ”つながり” をお世話になっている京都府漁業士会(地元漁業者)との交流や府市町、宮津商工会議所、京都府水産事務所、京都府漁業協同組合、小・中学校等との連携を踏まえ、地元地域から、広く関連分野が抱える課題解決を中心とした研究活動(ローカル・グローバル)への挑戦も活発で、令和3年度には、日本海南部水産海洋高等学校生徒研究発表大会で、最優秀賞受賞を果たしています。
 平成30年3月には、宮津商工会議所と連携協定を締結、主に生徒へのキャリア支援を通じて教育活動に対する御助力をいただき、地元事業所様との連携を深めさせていただいております。生徒の中には、海洋高校在学中に課題解決へのプロセスについて研究活動等を通じて陶冶し、地元の課題に気付き、そして解決に向けて、自発的な研究や取組をより深化・実現させるため就職する、又は上級学校に進む、そして、そのトータルの学びを発揮・活躍することで、地元振興に向けて還元するようなストーリー性も展開されています。

 卒業生 は、地元関連産業を始め、全国各地にまで活躍の範囲を広げ、水産・海洋関連産業を中心に第一線で活躍されています。人生100年時代を迎え、海洋高校での充実した学びを、将来のより良い人生への礎となるよう、引き続き支援していきます。

 部活動 も活発で、ウエイトリフティング、レスリング、ボート、ヨット、カッター、野球、バレーボール、バドミントン、サッカー、マリンバイオ、ボランティアといった海のスポーツを含めた各分野に、在籍生徒のほとんどが所属しています。例年約7割の入学生が、初めて所属・開始する部活動ですが、府、近畿、全国、そして国際大会へと活躍の範囲を拡大させています。

 中学生の皆さん、 京都海洋高校は学年3クラスと、生徒数が多い学校ではありません。将来の進路につながる学習や研究活動、資格取得、部活動、委員会活動、ボランティア活動等が活発で、少人数であるからこそ、先生に一層近い学校生活を通じて、一人一人が主役になれ、そして 「何ができるようになるか」 を展望しながら、卒業後に必要な力を伸ばせる環境があります。
 海洋高校には、京都府南部や大阪府等他府県からも、目的意識旺盛な生徒が入学し、寄宿舎(男子寮)や下宿(男女別)で生活をしております。海洋高校は、遠隔地の生徒の皆さんも安心して学び、仲間との親交を深めて、充実した生活を送ることができる学び舎です。

 今後とも 本校ホームページ を是非ご覧いただき、本校への理解を深めていただきますとともに、お気づきの点等ございましたら、遠慮なく御連絡をお願いいたします。

 本年度からは、新科目「公共」等の履修も含む新学習指導要領の実施、包み込まれているという感覚を土台に自己肯定感を育む等、京都府教育振興プランに基づく教育活動の充実、生徒1人1台学習用端末の円滑な導入、昨年度の学校運営協議会の成果を踏まえた新しい視点での改革、スクール・ミッションに基づくスクール・ポリシーの策定、SDGs等を見据え、海洋高校は、歩み続けます。
 なお、令和2年初めからコロナ禍となっておりますが、感染症対策を万全にした上で、屈せず教育活動を継続してまいります。つきましては、御来場の際等、当面、感染症対策に御協力をいただきますようお願いいたします。

 令和4年4月
 京都府立海洋高等学校 校長 上林 秋男

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