東福寺(常楽庵客殿(普門院)ほか)

塔司寮(書院) 外観(修理前)

塔司寮たっすりょう書院しょいん【重文】

裏門うらもん【重文】

東福寺とうふくじについて

 東福寺は臨済宗東福寺派の大本山で、開基を摂政九条道家(せっしょうくじょうみちいえ)、開山を円爾(えんに)として鎌倉時代に創建されました。

 東福寺本山伽藍の北に位置する常楽庵は、円爾を祀る開山塔院です。建物のほとんどは文政2年(1819)焼失後の再建によるもので、庭園を囲むように配置される7棟の建造物が重要文化財に指定されています。

塔司寮について

 文政6年(1823)に建立された書院建築です。建物は、西に玄関を設け、南側に法要の控室となる「(しゅう)(えの)()」などの公的空間、北側に常楽庵を管理する塔司(たっす)の寝室である「(めん)(ぞう)」などの私的空間を配置する構成です。周囲は、昭堂、客殿(普門院)、庫裏と接続し、屋根は複雑な形状となっています。

裏門について

 塔司寮(書院)の西側に建つ一間(いっけん)(こう)(らい)(もん)です。江戸後期の建立とされていましたが、今回の調査で17世紀に遡り得る建物であることがわかりました。文政火災による焼失を免れたものと考えられます。

裏門 (修理前)

修理の内容

 塔司寮は、屋根は雨漏りが生じ、木部では虫害や歪みが生じていました。このため、桟瓦葺(さんがわらぶき)屋根の全面葺替、虫害を受けた梁や床組部材の取替、軸部の不陸調整と建て起こし、天井の吊り直し、耐震補強などを行っています。
 裏門は、本瓦葺(ほんがわらぶき)屋根の緩みや木部の蟻害が深刻であったため、部材をすべて取り外して埋木(うめき)矧木(はぎき)等の補修を行った上で組み立て直す、解体修理を行っています。木部は、酸化鉄系顔料により赤褐色の塗装を施します

塔司寮(書院) 桟瓦葺完了
裏門 木部組み立て完了(塗装前)
タイトルとURLをコピーしました