木津城跡

木津周辺を一望できる山上に存在する、木津集落と関連の強い城館です

住所:木津川市木津片山

位置:京都府遺跡マップ

標高:105m 比高:70m

概要:木津市街地の東側丘陵上に位置します。城跡は、丘陵頂部に単郭の曲輪があり、曲輪周囲に堀切と横堀を設けています。南面の横堀には屈曲部分があり、横矢掛けとして機能していたと考えられます。
 『大乗院寺社雑事記』をはじめとする文献史料の多くの記載からは、木津で多くの合戦が行われ、防御施設が存在したことも分かります。ただし、これらの記述の多くは木津集落全体を指して城と表現していたと考えられています。当城跡の遺構については、土一揆鎮圧にのり出した南都勢力が応仁元年(1467 )に攻勢に出た際、木津庄の住民らが逃散した「野山」や、元亀2年(1571)に三好義継と松永久秀が野陣を置いた「木津之上之山」に該当する可能性があるものの、現地比定や当時の呼称も含めて課題を残しています。ただし、木津周辺を一望できる立地を考えると、木津集落と関連の強い城館といえるでしょう。
 当城跡は、周辺の開発が進みながらも現地保存された重要な城館です。

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