明智光秀関連の城館群

明智光秀の丹波攻略に関連して丹波各地に構築された可能性の高い城館群です

井内(猪倉)城跡

法貴山城跡

富田城跡

実勢城跡

<井内(猪倉)城跡>

住所:亀岡市宮前町・本梅町

位置:京都府遺跡マップ
標高:220m 比高:30m

<法貴山城跡>

住所:亀岡市曽我部町法貴

位置:京都府遺跡マップ
標高:430m 比高:170m

<富田(愛宕山)城跡>

住所:京丹波町冨田

位置:京都府遺跡マップ
標高:275m 比高:115m

<実勢城跡>

住所:京丹波町実勢

位置:京都府遺跡マップ
標高:235m 比高:65m

概要:丹波地域には、明智光秀の丹波攻略に関連すると考えられている城館が多く確認できます。

 井内城跡は、亀岡盆地から多紀郡と摂津国豊能郡へ街道が分岐する要衝に位置します。城跡は独立丘陵北端の頂部を中心に、郭ⅠからⅥの曲輪が弧状に配置されています。郭ⅡからⅤまでの南縁には土塁が築かれ、下段には横堀が設けられています。この横堀に対して郭Ⅴの南側は大きく張り出しています。

 法貴山城跡は、霊仙ヶ岳から東へ派生する丘陵上に位置し、南麓は摂丹街道が通る亀岡盆地の入り口にあたります。城跡は頂部の郭Ⅰ・Ⅱを中心に東西に曲輪が配置され、北側は断崖に守られています。郭Ⅰ・Ⅱの南側には横堀が2重にめぐらされ、横堀へ降りる虎口が設けられています。また、外側の横堀は南斜面の竪堀と接続しています。
 富田城跡は、由良川支流の高屋川左岸にそびえる独立丘陵上に位置し、高屋川の中流域のほぼ全域を望むことができます。丘陵の頂部周辺に土塁を巡らせていますが、頂部平坦面の周囲はゆるやかな斜面となり、明確な平坦面は北側の郭Ⅱ以外に存在しません。土塁は南辺と北辺の一部を除いてほぼ全周しており、土塁の内側は横堀状にくぼんでいます。郭Ⅱの北辺土塁の北側には、尾根の方向に併行して2条の竪土塁が接続します。
 実勢城跡は、由良川支流の高屋川から東に派生する谷の北側丘陵頂部に位置します。丘陵の頂部周辺に土塁を巡らせていますが、曲輪内はゆるやかな自然地形となっています。北西隅は凸字状に張り出し、南東端は東辺の土塁とは接続せずに食い違い虎口状となっています。
 明智光秀関連の城館群は、文献史料には乏しいものの、いわゆる陣城と評価でき、その構造から明智光秀との関連が強いことがわかる重要な城館群です。

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