鬼ヶ城跡

急峻な山頂に位置し、『信長公記』にも記載のある城館です

住所:福知山市大江町南山鬼ヶ城、安井鬼ヶ城

位置:京都府遺跡マップ
標高:540m 比高:480m

概要:丹後・丹波両国の境界上の急峻な山頂部に位置します。山頂からは、綾部福知山盆地から大江地域までの全域を望むことができます。

 城跡は、山頂部から北側の尾根に曲輪を配し、北端に堀切を設けて城域を画しています。最高所に位置する郭Ⅰは細長い平面形をなし、南東側に石垣を設けています。郭Ⅰの北側は、急峻な切岸の先に6つの曲輪を連続して設け、北側の先端を堀切で切断しています。

 文献史料からみた城主は、『丹後旧語集』では内藤備前とあり、『丹哥府志』には赤井悪右衛門又内藤尾張守とあります。また、『信長公記』には、天正7年(1579)7月に明智光秀が鬼ヶ城を攻めて近在に放火し、付城を築いたとの記事があります。
 当城跡の特徴は、平野部との比高差が非常に大きい点と石垣をもつ点にあります。これらの特徴から、集落に近い城跡とは異なる目的で築かれた城であることがわかります。石垣の存在は、『信長公記』の記載も考慮すると、明智光秀の丹波攻略に関係することを示していると評価できます。

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