弓木城跡

『御檀家帳』に「大なる城主」稲富殿と記載があり、一色氏最後の城ともいわれる城館です

住所:与謝野町弓木城山

位置:京都府遺跡マップ
標高:59m 比高:55m

概要:天橋立の内湾、阿蘇海を東に見下ろす野田川河口域右岸の丘陵上に所在します。城域は、南側へ延びる尾根と東側へ派生する尾根上も含めた広範囲に及びます。北半分の遺構は小学校の敷地として早くに削平されていますが、小学校北側に残存する丘陵上に大規模な掘切が存在し、城跡の規模の大きさが伺えます。南半の城域も後世に神社や畑として利用された結果、大きく改変されており城跡の構造を確認するのが困難となっています。

 『丹後国御檀家帳』には、稲富殿が「大なる城主」として記載されており、『寛永諸家系図伝』には四代に渡り忌木(弓木)城主として名を連ねています。本能寺の変後に丹後に入った細川氏の史料には、丹後守護一色氏が最後に陣を構えた城として記載されています。

 当城跡は、後世の改変が大きいものの、文献史料から城主が稲富氏や一色氏とわかる重要な城跡です。

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