吉原山城跡

『御檀家帳』に「大なる城主」吉原殿と記載のある、竹野川流域で最も拠点的な城館です

住所:京丹後市峰山町吉原権現山

位置:京都府遺跡マップ
標高:180m 比高:120m

概要:中郡と竹野郡の境界となる丘陵の頂部に位置します。山頂の権現社が祀られた曲輪を中心に、尾根上に大規模な切岸をもつ曲輪を階段状に配しています。切岸を防御の主体としている点が特徴的です。山麓には峰山藩の中心地である峰山陣屋が存在し、戦国時代から江戸時代を通じて、周辺地域の拠点として機能していました。

 『丹後国御檀家帳』には、吉原殿が「大なる城主」として記載されており、近世地誌類では、吉原越前守や近藤玄蕃頭などの名がみられます。また、天正8年(1580)8月22日「織田信長黒印状」(『細川家文書』)にある「吉原西雲」の居城の可能性があります。寛永3年(1626)の『志水宗加巧名覚書』に記載のある「丹後嶺山之城」も当城を指すとみられ、江戸時代初頭まで存続していたことがわかります。

 当城跡は、竹野川流域で最も拠点的な城館であり、保存状況も良好で重要な城館です。

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